■注目小売店月次実績シリーズ
シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は回転寿司チェーン店「くら寿司」を運営するくら寿司(2695)の、2019年6月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
■直近の月次実績
2019年7月5日に更新された、くら寿司の2018年6月既存店売上高は、対前年同月比98.1%でマイナス成長となりました。なお、速報時点では客数及び客単価の内訳の開示はありません。
一方で全店売上高は103.8%となり、プラス成長となりました。
■今期の既存店売上高の振り返り
では、2019年10月期のこれまで既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。
既存店売上高は、上期の6カ月全ての月で対前年同月比マイナス成長。下期は5月が100.4%と今期初のプラス成長となりましたが、6月は再びマイナスに。前期はプラス成長月が8カ月あったのと比べると、今期は苦戦が続いています。
全店売上高は上期は4カ月がマイナス成長となりましたが、下期は2カ月続けてのプラス成長を果たしました。
■過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の株価は昨年5月の8,340円を天井として、階段状に下落中です。6月3日に4,080円となり安値を更新した後にいったん反発し、現在は4,500円付近での取引が続いています。
既存店は上期全ての月でマイナス成長となる中、5月はプラス成長を果たし下期への期待が膨らみましたが、6月は再びマイナス成長に転じてしまいました。
一方で全店は昨年度に比べ数字の伸びはないものの、既存店に比べれば健闘しています。既存店巻き返しの時期及び施策が注目されます。
くら寿司の過去1年間の株価推移

拡大する
参考資料:月別推移( http://www.kura-corpo.co.jp/company/ir/kura_pdf/ir_pdf/ir_19_07_05month.pdf )