お盆は、帰省してお墓参りに行く機会を与えてくれる、何かとご先祖様と縁のある季節です。
ママ友のお父さんやお母さんが亡くなったなどの話を聞くと「はて、ウチはどうするんだろう?」と思いますが、喉元過ぎれば熱さを忘れてしまいます。
うっすらでも予算が分かって、どこでどう用立できるか?が分かっていれば安心できます。筆者も気になっているので、ネットで探したりして問い合わせてみました。
■葬儀社に電話して聞いたみた
ネットで「葬儀 見積」と入れると、広告がワンサカ出てきます。ざっと内容を見てみると、どんな種類の葬式があるか?や、セット料金の相場も分かります。(ただし、セット料金=総額ではありません、次の見出しで触れています)今どきのお葬式の種類としては、おおまかに下記の4つの種類に分かれているようです。
一般葬:従来通りの通夜と告別式があり、親戚だけでなくご近所や関係者を呼ぶお葬式
家族葬:家族と近しい人だけで執り行うお葬式
一日葬:通夜を省いて告別式だけのお葬式
直葬:亡くなったところから故人を直接火葬場へ運び、葬儀を行いわないスタイル
広告が出てきたところに、2社ほど電話してみましたが、どちらも「互助会(ごじょかい)方式」でした。互助会とは、どういうことなのでしょう?葬式代を毎月積立することで、その互助会が提携している斎場が使える権利を得られる、という仕組みです。積立した金額から葬式代が相殺されます。(ちなみに、互助会は日本全国に200社以上あります)
「会員料金がある」と広告している葬祭業者さんに「どうしたら会員になれるんですか?」と聞いたら、毎月積立をすればいいとのこと。
・一日葬、且つ家族葬
・参列者20人、お清めは15人
・返礼品はその時に渡す
でも、それが全ての料金じゃないのです。
■「セット料金」と書いてあっても「総トータル」ではない&読経代がプラス
セット料金と書いてあると「あ、だいたいこれくらいで葬式出せるのね」と思いがちですが、違います。人数によって変わってくる費用(返礼品、精進落とし代など)は、セット料金や総額には含まれていません。
さらに、お寺さんにお支払いするお金も別途必要です。電話で葬儀費用の見積もりをした業者さんに「相場は?」と聞いたら、20~30万円だそうです。(一日葬でも、通夜と告別式と二日間あっても変わらないそうです)更に戒名代やお車代などもかかります。私も菩提寺に聞いてみましたが、相場と全く同じ返答でした。
ちなみに、以前話題になった「お坊さん便」は直送が35,000円、一日葬だと65,000円、一般葬や家族葬など2日間お願いする場合は、14万円だそうです。支払いは現金だけでなくカードでもOKということ、正直驚きました。
■地元の葬儀社で、話を聞いてきた
お世話になったママ友のお母さんが亡くなったとき、家族葬なのでお通夜も葬式もいけないということでした。「お線香だけでもあげに行きたい」といったら、地元の葬儀社に遺体を安置しているので「そちらへどうぞ」とのことでした。行ってみると、ママ友のうちからほど近い地元の葬儀社さんです。ソファーがあって台所があって・・と普通のおうちのような作りでした。聞けば、もともと葬儀社の社長のおうちだったとのこと。駅から近いこともあり、遺体を安置するところや簡単な葬儀を上げられるところに改装したそうです。
その時から「こんなに近いところに、こんなにアットホームな葬儀社さんがあるんだ」と気になっていたので、ある日思い切って話を聞きに行きました。筆者のウチの要望を話したら、まず葬儀の見積の内訳を説明してくれました。
葬儀社は、基本365日24時間営業です。思い立った時にいつでも問合せできるところは、9時から17時までとか、土日休みになる他の業種と比べて便利です。しかもフリーダイヤルであることが多いので、気軽に問合せできます。
問合せして概算だけでも知りたいと思うときは、下記の3点についてあらかじめ決めておくと話がスムースです。
1.葬儀のスタイル(一般葬、家族葬、一日葬、直葬)
2.場所
3.人数
■「情報」を持っておくことが大事
いきなり親に「ところで、自分の葬式はどうしたい?葬式代は持ってる?」なんて聞ける子供はいません。何らかのキッカケ、例えば親戚のお葬式などがないと、とても無理です。
だからといって、費用の概算も分からないまま時間だけが過ぎていくのも不安です。自分たちの負担が発生するのか、しないのか?=親が自分の葬式代を用意しているかどうか?は、結構大事な問題です。病院で亡くなって、進められるがままに葬儀社を決めると割高になるケースが多いようです。
遅かれ早かれ、死は誰にでも確実に訪れるものです。どのみち葬式を出さなくてはならないのならば、基礎知識や費用の事を知っておくと怖くなくなります。準備はしなくてもいいので、予備知識をもって「アタリ」を付けておけば慌てずに済み、ゆとりをもって見送れますね。