子どもが何人いたって、親はみんなが可愛いと感じるもの。ところが、下の子を妊娠中、また産後に上の子が可愛く思えなくなってしまうことがあります。

いわゆる「上の子可愛くない症候群」ですね。あれだけいとおしく感じている子に、こんな感情を抱くなんて…ママとしても困惑してしまいます。



今回は、そんな症状に悩む人たちの声と、解決へのヒントをお伝えします!これから下の子が生まれるという方も、事前にチェックしておきましょう。



■「上の子可愛くない症候群」の体験談



「下の子が生まれたら上の子を優先」と言われますね。これがなかなかスムーズにできないものです。下の子のお世話に追われる中で、上の子が赤ちゃん返りをするケースもあり、接し方が難しくなるのです。

焦りを感じるママの体験をご覧ください。



・「2人目の出産後、上の子が赤ちゃん返り。分かっているから対応してあげていますが、『自分でできることは自分でやってほしい』という気持ちが出てきてしまいます」
・「2人目が生まれたら、まだまだ小さいはずの長女が大きく見えるように。つい大人のような接し方になってしまいました」
・「駄々っ子に困惑し、赤ちゃんがいるんだからお姉ちゃんらしくしてほしいと思ってしまいます。本当は、子どもが自分の意志を伝えてくれているだけなのに」



育児に追われていると、つい下の子を優先してしまったり、上の子の相手をする余裕がなくなったりしてしまうもの。その結果、言葉が理解できる上の子にストレスを感じてしまうママも少なくないようです。



■「上の子を可愛いと思えなくなる」その理由はどこにある?



上の子に対するこのような気持ちは、本能的なものでもあるようです。母親は生んだばかりの一番小さな子をお世話する必要があり、人間も動物ですのでこのような面が出てくるのでしょう。お子さんが3人目、4人目の場合は、長子よりも生まれた子のすぐ上の子に対してこの感覚が起こる可能性もあります。葛藤を感じたり悩んだり。それでも本能やホルモンの影響だと考えれば、罪悪感を抱くこともありません。このような感覚があったとしても下の子が成長するにつれ、次第に落ち着いていくものです。



■思わずホロリ「上の子可愛くない症候群」乗り越えエピソード



ママとしても不本意な「上の子可愛くない症候群」。2人目が生まれたとき、上の子に待ってもらう場面が多くて辛かった。1人で寂しそうにテレビを見ている姿は、今でも鮮明に覚えている…というように、「申し訳ない」という経験をしています。



でも、3人目の出産に際して「乗り越えられた」「上の子に助けてもらった」というエピソードもたくさんあるようです。育児に奮闘しているママたちのエピソードを見てみましょう。



・3人目の産後、長男も次男も赤ちゃん返りをしました。

着替えさせたり、食べさせてもらいたがったり、バブーと言ってみたり、抱っこ紐でおんぶをしてほしがったり。それに対して、ノリノリで対応できる自分に驚きました。2人目の時と違って、「寂しい思いをしてるからやってあげたい」と、すんなり思えたのです。



・「女の子2人を育てたあと、男の子を出産しました。今までとは違う男の子のわんぱくさに体力がもちませんが、お姉ちゃんたちがお手伝いをしてくれます。」



・「室内用の滑り台を見て、他の子がいるのに滑りたがる長女に困り果てていた時のこと。泣きわめく長女に困り果てていたら、上の息子が他のおもちゃで気を紛らわせてくれたのです。

4歳で妹に配慮ができる息子に驚いた瞬間でした」



・「またしても長女が大泣きしたとき、疲れ果てていた私はもうぐったり。そんな様子を見た次男が、私の耳元で『ママ、大好きだよ』とささやいてくれました。励ましてくれたのです。こんなにかわいい子はいません!」



・「妹や弟が泣いたとき、長男が私の代わりになだめてくれます。下の子が好きなおもちゃで気を紛らわしてくたり、『おやつでも食べる?』と誘ってくれたり。私よりうまく泣き止ませてくれますよ」



親が困っているときに、上の子が「泣き止ませよう」と頑張ってくれる。

そんなやさしい協力を見て、ハッとさせられたり、成長を感じてホロリとしたり。育児は大変ですが、上の子に支えてもらう場面に感動します。こんな様子を見ていると「上の子可愛くない症候群」なんて、そのうち消え去ってしまうはずです。



■さいごに



出産直後は、ふと、上の子に申し訳なさを感じる瞬間もあるかもしれません。たしかに大変な部分もありますが、上の子が力強い存在になってくれることもあるようです。ママが苦しいときには、お兄ちゃんやお姉ちゃんがそっと励ましてくれるかもしれませんね。