毎年11月22日は「いい夫婦の日」。今年も、この「いい夫婦の日」を前に、明治安田生命が毎年実施している「いい夫婦の日に関するアンケート( https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2019/pdf/20191115_01.pdf )」の結果が発表され、話題となっています。



このアンケートによれば76.7%の人が「今の夫婦関係は円満」と回答しており、実に4人に3人が夫婦円満であると感じているという結果がでています。ちなみに、夫婦円満の秘訣で多かった回答としては、「よく会話をする」「感謝の気持ちを忘れない」「相手を尊重する」「家事に協力する」だったそう。今回は、「いい夫婦の日」にちなんで、理想の「夫婦のカタチ」について、少し考えてみましょう。



■日本の夫婦は子ども中心!?



夫婦に子どもが産まれると、家庭の中心が子どもになってしまうのは、よくある光景です。それ自体はけっして悪いことではないのですが、それが常習化してしまうと、夫婦2人の時間がなかなかとれないという問題も起こってきます。



下記はリンナイ株式会社が発表した「日本・韓国・アメリカ・ドイツ・デンマークの5か国で30~49歳の夫婦共働きの男女500人(各国100人)に行った調査( https://www.rinnai.co.jp/releases/2018/0208/ )」による、国別の1日における夫婦で過ごす時間です。



【平日1日あたりの夫婦の時間】
デンマーク:3.19時間
ドイツ:2.55時間
アメリカ:2.45時間
韓国:1.5時間
日本:1.31時間



この結果を見ても、日本は圧倒的に夫婦で過ごす時間が少ないことが分かります。第1位のデンマークと比較すると、その差は約2.5倍です。この違いは、欧米では生活の中心が夫婦を基本としていることに対し、日本は子どもを中心とした生活スタイルにあると言われています。



1.3時間と言えば、夕食を一緒にとるくらいでしょうか。ゆっくりと1日の出来事をお互いの顔を見ながら話し合うほどの時間も無いようです。



■「阿吽の呼吸」が理想の夫婦?



昔の言葉で『阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)』ということわざがあります。

これは、全てを語らずとも分かり合える周知の仲であることを示す言葉ですが、さて、その「阿吽の呼吸」で通じる二人こそが理想の夫婦…なのでしょうか。



よくよく考えれば、夫婦というものは、本来は育った環境も考え方も異なる他人が一緒になるものです。もっとも身近でありながら、自分とは違う人間であり、自分のことをもっとも分かって欲しい存在ともいうことができます。しかし、ただ一緒に暮らすようになっただけで、すぐに「阿吽の呼吸」というわけにはいきません。



まずは、お互いを理解してもらう努力が必要となります。そのような努力が双方に見られないときに、「夫は分かってくれない」「妻が不機嫌な理由が分からないというような不満の声につながるのかもしれません。



最初から心が通じ合っている夫婦などいません。例え「あそこの夫婦はなんでも通じ合っているな」と思うようなご夫婦でも、実は夫婦の深い話合いを行った上で、今の姿があるのかもしれません。家事・育児の分担や、夫婦で協力し築き上げていく家庭の在り方については、夫婦が話し合いを重ねていかねばならないもの。もし夫婦の理想の形が「阿吽の呼吸」であるならば、そうなるために日々のコミュニケーションは必須といえるかもしれません。



■夫婦とは漢字1文字で表すと?



前述の明治安田生命のアンケートでは、もうひとつ興味深い質問がなされています。それは、「夫婦生活を漢字一文字で表すと何?」というもの。

男女ともに「忍」がトップ、「楽」が2位という結果に。また、結婚年数別にみると、10年未満の人は「楽」と答えた人が多いのに対し、10~15年は「愛」、15年を過ぎると「忍」や「耐」が、そして40年すぎると再び「愛」が上位にランクインするという結果になっているそう。



しかし考えてみると、夫婦の形を1文字で表すというのは、なかなかに難しいことです。「かつては『楽』だったものが、今では『忍』に転じているという人もいるでしょうし、「長らく『忍』が続いていたが、今は『情』や『愛』にかわっている」という人もいるでしょう。



様々な漢字に置き換えられながらも、最後に『和』『愛』『楽』『絆』『信』と、いったポジティブな漢字に落ち着くような、そんな夫婦の形を目指していけたらステキですね。



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