「姑から言われたことが頭の中をグルグル回って、頭が真っ白になって、何にも手につかない…」そんな経験ありますか?完全同居をしている嫁と姑はイヤでも1日何度か顔を合わせます。嫌みやお小言は序の口で、こうあるべきという持論を繰り広げる「べき論」を投げつけられる日が多々あります。
■3人目ができた時に「何にも考えていないんじゃないの?」
妊娠を伝えることは、誰でも緊張します。経済的なことを考えたら、3人目の子供の妊娠・出産は心配な家庭もあります。A子さんは3人目の妊娠が分かった時、自分が「3人兄弟でよかった!」と思っていたので妊娠を喜びました。A子さんの母たちに報告すると、実母は「大丈夫?」と心配しましたが、実母自身が3人育てているので、その言葉は素直に受け入れられました。
しかし、姑に伝えた時はまったく事情が違いました。「3人目ができました」と報告すると「はいできました、はい産みますってあなた、何にも考えていないんじゃないの?」と耳を疑うような言葉が出てきたのです。A子さんは最初、何を言われているのか分からなかったそうです。A子さんの夫が厳重に抗議してくれましたが、しばらく心ここにあらずだったそうです。このデリカシーのなさ、常軌を逸しています。
■実母をバカにする
A子さんが一番腹に据えかねるのは、姑に実母の悪口を言われることです。A子さんは、万事おおらかな実母を尊敬しています。
■「一体どんな育てられ方をしたの?」
実際にどんな風にバカするのか?というと「あなたの家のお母さんは、どんな教育をしてきたの?どんな育てられ方をしたの?」と上から目線で言うのです。
具体的には、家事全般のやり方について難くせを付けます。台所のスポンジの置き方、ガスコンロの掃除の仕方、冷蔵庫の整理の仕方、洗濯物の畳み方、浴用タオルの掛け方、果ては子供の育て方まで全て「姑ルール」基準を押し付けます。A子さんのやり方は全く認めません。
時にはA子さんだけでなく、孫にも「姑ルール」を発動します。女の子が足を組むことは言語道断で、しつこいほど指摘します。孫たちは「はいはい」とその時は直しますが、基本スルーです。「女の子だからこうあるべきだ」という「べき論」を振りかざします。今の時代の価値観で生きている子供たちは「何で女の子だと足を組んじゃダメなの?」と時折反撃します。
姑は「家」という概念に固執します。「○○家の嫁として」と時代錯誤な表現を多用します。姑は仕事柄ハイソサエティーな人とのお付き合いがあるため、自分はその一員と勘違いをしているようです。姑の生い立ちを顧みると、残念ながらハイソではありません。自分もハイソなつもりなのでしょうが、少々滑稽に見えます。
■人のせいにするのは自分に向き合えていない証拠
スーパーマーケットのイートインコーナーで、絶え間なくウサワ話をしているおばちゃん達のグループ、見たことありませんか?「よくネタが尽きないな」と思います。話は基本「他人の不幸」で、自分のことは「棚上げ」しています。
自分の境遇に不満ばかり言っている人も、自分自身に向き合えない人です。自分にベクトルを向けずに他人にベクトルを向け、厳しくチェックして「自分こそは真っ当な人間だ」と思い込みたいのです。他人に厳しく、自分に優しいのです。
残念ながら、どんな集団に行っても同じタイプの人は存在します。そんな人の標的にならないように、程よく距離を取ることが自分の身のためです。