■結婚相談所のコロナ対策の実態



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4月7日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により「緊急事態宣言」が出されました。5月28日現在においては、緊急事態宣言は解除されていますが、自粛生活はまだまだ続きます。

それでは、婚活は今後どうなるのでしょうか?正解が不明のコロナ対策で誰もが他の人のやることが気になるでしょう。



そこで、インターネットで結婚相談所にアンケート調査を行いました。49の結婚相談所から回答をいただきました。調査期間は5月17日~5月20日です。
参考:「結婚相談所のコロナ対策のアンケート」( https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe6HdTrCaGUV8_JjxD9x85g2qxCUEfiqgiu3VqyY6pBCk6rGw/viewanalytics )



■入会後の会員サポートはオンライン、入会前のお客様対応はオフライン



90%以上の結婚相談所が入会中の会員にたいして、外出しにくい期間でもオンラインを活用してお見合いサポートを行っていることが分かりました。



「オンラインお見合い」は真剣交際につながるのか

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オンラインお見合いをやっていますか?(筆者作成)



GWもあり長期休暇も外出できず、結婚したいという気持ちが出てくる人もいるでしょう。入会を検討する方への対応について調べてみると、22%がオンライン相談のみ。74%の相談所はお客様の要望に応じて来社の対応も受け付けていることが分かりました。



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結婚相談所の入会申し込み相談の対応(筆者作成)



しかし、入会を決めた方が入会書類を提出する方法を調べてみると、約半数の相談所が対面で提出を受け付けております。結婚のお世話をする方は一度は対面で会っておきたいという思いもあるでしょう。しかし、もう一つ、個人情報保護という観点もあります。



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相談所入会申込の書類提出の手段(筆者作成)



結婚相談所入会の手続きは手間がかかります。

まず、年収の証明のために源泉徴収票を提出しなければなりません。あと身分証ですが、住民票や免許証、マイナンバーカードでは独身かどうかが分かりません。



あまり知られていないのですが、結婚相談所は入会する際に、独身を証明する独身証明書という本籍地の役所で発行してもらえる公的書類提出の必要があります。



より入会に当たって審査を厳重にしているところは戸籍謄本も提出という場合があります。なぜかというと、独身証明書だけでは婚歴や子どもの有無が自己申告になってしまうためです。



独身証明書とか戸籍謄本といった個人情報を扱うために絶対に紛失や流出は避けなければなりません。そのために、対面の提出というルールがある場合もあるようです。



また、高卒以上の学歴を証明するために卒業証書のコピーか卒業証書がなければ卒業証明書を発行してもらって提出しますが、コロナの影響で大学や専門学校の事務局が空いておらず書類取り寄せに時間がかかっているという方もおりました。



結婚相談所に入会して婚活したいという人へ、安全性と社会情勢に配慮しながらスムーズに入会できる対応が今後の課題ではないでしょうか。



■「オンラインお見合い」会員の反応は?



お見合いはお互いがプロフィールを見て「会ってもいいな」と思ったら成立します。お見合いが成立してから、場所や日程を相談所が間に入って決めるのですが、自粛期間中はオンラインで会えるかどうかという点も確認項目に加わりました。

一方、会員の婚活はどうなのでしょうか?会員のオンラインお見合いについての反応を調べてみました。

1つの結婚相談所には様々な会員が在籍しているでしょう。それで主な反応を3つまで回答してもらったところ、グラフのような結果でした。



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オンラインお見合いに対して会員の主な反応(3つまで選択可能)



オンラインお見合いも対面のお見合いと同じように考えて婚活をする人が一番多いのですが、次に多いのが対面でお見合いをしたがる人です。対面でお見合いを希望しても、延期になったり日程が決まらなかったりするので、なかなかスムーズに進まないでしょう。また相手によっては、この時期に会いたがることが逆にマイナスイメージになりかねません。



渋々オンラインお見合いをやってみたけれども、やった結果オンラインお見合いの評価が上がる人もいれば、ほぼ休会状態で活動をしていない会員もいるようです。



相談所の場合、1回目会った相手はフルネームも連絡先も知りません。2回目に会ってもいいと思った相手には連絡先、フルネームが開示されます。オンラインお見合いの場合、通常のお見合いよりも2回目に進む割合が多いようです。



実際にオンラインお見合いを経験した人に聞くと「会ってイマイチだった人の場合にオンラインの方が楽でいい」という人が多いように思います。移動時間も0で交通費、お茶代も0なので、「こんなに頑張って出かけたのに合わない相手だった」という落ち込みが少ないようです。



コロナの中でも自宅にいながら会う方法に挑戦する人と、変化を拒む人と二極化が進んでいるなと感じました。



■不要不急のお見合いはない!



驚くことに、オンラインお見合いで出会って結婚前提に交際に発展した会員がいる相談所が約2割ありました。アンケートでは24%の結婚相談所がオンラインお見合いを3月から開始しています。



「コロナ婚カップル」が生まれるのも近いかもしれませんね。



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オンラインお見合いで出会って真剣交際になった会員はおりますか?(筆者作成)



いえ、不要不急のお見合いなんてありません。男女とも婚活で「若さ」は重要です。一番若いのは今日ですから1日も無駄にしないで活動して欲しいものです。



■オンラインお見合いのルール作りが課題



婚活する側も婚活サービスを提供する側も大きな変化を求められております。ある結婚相談所の方は「ベテラン仲人がネットに対応していない。オンラインお見合いも会員はよくても仲人がオンラインに逃げ腰」とぼやいておりました。



多くの結婚相談所がオンラインお見合いで使っているツールはZoom、あるいはSkypeのようです。対面のお見合いとは異なり、仲人がオンラインミーティングのホストになり、お見合いする男女がゲストになります。相談所がすべてのお見合いにホストとして参加するため時間がとられるという課題もあるようです。



参考

「結婚相談所のコロナ対策アンケート」( https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe6HdTrCaGUV8_JjxD9x85g2qxCUEfiqgiu3VqyY6pBCk6rGw/viewanalytics )



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