各種ローン、クレジットカードのキャッシングや奨学金の返済に追われ、うまく貯金ができないどころか毎月赤字スレスレで生活しているという人もいるのではないでしょうか。



しかし、負債、すなわち借金をすぐゼロにすることはまずできません。

長く付き合うことを前提に、計画的に付き合っていく必要があります。そこで今回は、クレカや奨学金などの負債と上手に付き合うポイントをお伝えします。



■期限を守れないといいことはない



毎月2万円など定期的に決まった額を返済している場合、期限通りきちんと返済することが大切なのは言うまでもありません。たとえば、引き落としの指定日に残高不足で引き落とせないとなると、翌月に2カ月分まとめて返済しなければならなくなったり、遅延損害金がかかったり、とにかくいいことがないからです。



とはいえ、払い忘れてしまったり、気付いたら残高不足になっていたということもあるかもしれません。そういうことが起きがちなら、カレンダーや手帳に引き落とし日を書いておき、その前日に残高の確認をするクセをつけるようにしましょう。



たとえば、朝起きたらすぐチェックするとか、通勤中の電車の中でチェックするなど、午前中の早い時間に確認するクセをつけておけば、その日の入金に間に合います。



また、借りているローンやクレジットカード会社によっては、給料日に合わせて返済日を変更することも可能なので一度調べてみるといいでしょう。給料日の直後に返済できれば、返済しそこねる心配もありません。



■返済のペースと期間について考える



もし、いったん決めた金額の返済が苦しいようであれば、ローンやキャッシングの返済額を減らすことも検討しましょう。たとえば、月額2万円が厳しければ月額1万円に変更して、とりあえず返済が滞らないようにすることが大事です。



そもそも、負債の総額や利息の年率にもとづいて返済までの計画を立てたことがなかったり、毎月いくら返済していけばいつ頃返済が終わるのかを把握していないという人は、それを確認することから始めましょう。



まずはローンやキャッシングをしている会社のウェブサイトで調べたり、電話で聞いたりして総額と利息の年率をチェックし、そこからボーナス払いも含めて返済計画を立てます。複数の借り入れがある場合は、利息の年率の高いものを優先的に返済していきましょう。



このように、返済のペースと期間について一度考える時間をとってみるのは重要なことです。半年後、1年後に残高はいくらまで減っているはず、2年後には完済できそう、というように目に見える計画を立てると返済に対するモチベーションも上がるはず。



そして、負債の金額によっては長期にわたることもあるので、無理のない返済計画を立てることが第一です。



■ボーナスが入ったら50%は返済に充てる



また毎月の返済に加え、ボーナス月には多めの金額を充てて早めに返済することを検討しましょう。

ただ、奨学金の返済など長い付き合いになるものは無理にボーナス全額を返済に充てず、50%を上限に考えたほうがいいでしょう。



返済が早く終わっても、手元に一切貯金がないという状況は非常に不安なものです。ボーナスの50%を返済に充てられるのが理想ですが、状況に応じて余裕を持った計画を立てましょう。



複数の借り入れがある場合、上記のように利息が高いものを優先することを意識することが大切ですが、残高が少ないものがあればボーナス払いを活用してまとめて返してしまってもいいでしょう。そうすれば毎月の返済もかなりラクになります。



複数借りていて毎月の返済が苦しい場合には残高が少ないものから返済を、毎月の返済に余裕がある場合には利息が高いものから返済することを考えてみるといいでしょう。



■負債はできるだけまとめる



さらに、ローンやキャッシングを一本にまとめることができるのであれば、まとめてしまいましょう。「おまとめローン」も視野に入れてみてください。たとえば、A社から年率18.0%で100万円、B社から年率17.8%で50万円借り入れていたとしたら年間で18万円+8.9万円=26.9万円も利息の支払いが必要になるのです。



それをおまとめローンでまとめてしまい、年率12.5%で150万円借り入れることにしたら、利息が187,500円になります。つまり、まとめることで1つの会社に返済すればいいことになり、利息だけでも81,500円の節約になるというわけです。



ただし、おまとめローンには審査が必要で、改めて勤務先への在籍確認等が必要になる場合もあります。

利息が軽減されなければまとめる意味もないので、しっかり調べてからまとめるようにしましょう。



■おわりに



借金を返しながら生活するのは大変なことですが、工夫次第では負担を軽減することも可能です。いつまでも目をそらしていられる問題ではないので、どこかで一度しっかり向き合って、今後の返済計画をまとめてみましょう。自分の状況を調べているうちに、問題点や課題が見つかるかもしれませんよ。