
誰でも気軽にインターネットに触れる機会が増えた今、注目を集めているのが「デジタル遺産」です。本人が生前にデジタル遺産を整理しておいてくれるといいのですが、なにも準備していなかった場合、遺族は取り扱いに困ってしまう場合も。そこで今回は、インターネット社会になった今、知っておきたいデジタル遺産についてご紹介します。
■デジタル遺品とデジタル遺産とは?
まず、故人が残したデータは、デジタル遺品とデジタル遺産の2種類にわけられます。デジタル遺品は故人のSNSやクラウド上に保存した写真などのことで、デジタル遺産は電子マネーやインターネット銀行、証券会社などの口座、暗号資産(仮想通貨)といった、金銭に関わるもののことを指します。
デジタル遺品は、故人にとって家族にはあまり知られたくない趣向や趣味などが含まれている場合があり、プライベート性が高く取り扱いが難しいところです。
そしてデジタル遺産は、相続手続きにも関わってくる部分であり、遺族としても知っておきたいもの。本人としても、死後に迷惑をかけないために、家族に知っておいてほしい部分でしょう。「予告なし」でデジタル遺産を残してしまうと、お金に関わる多くの問題が発生してしまいます。
■デジタル遺産の問題とは?
相続の問題
デジタル遺産の問題としてまず挙げられるのが、相続手続きへの影響です。故人がインターネット銀行を利用していた場合、どれくらいの残高があるのかがわからなければ相続税の申告や遺産分割協議などに問題が生じます。故人が生前にデジタル遺産の存在について家族に伝えていればいいのですが、そうでなかった場合は見逃してしまうリスクも。