11月2日、全国軽自動車協会連合会が10月の「軽四輪車 新車販売台数(速報)」を発表しました。前年同月比25.6%増の15万3,547台と13カ月ぶりの増加となりました。



近年、高性能化&高価格化が進んでいる軽自動車。一昔前も現在も車が必須で一人一台所有しないと厳しい地域に住んでいる方や、初めて買う車としても重宝されていますよね。



車を知らない人にとっては「白いナンバーの車が普通車で、黄色いナンバーの車が軽自動車」としか認識のない人もいるかもしれません。



今回は、具体的に軽自動車とはどのような車かわからない方のために、軽自動車の基礎知識をお伝えします。



■そもそも軽自動車ってどういう車?



まずは軽自動車そのものの概念について軽く解説します。



軽自動車は排気量が660cc以下で全長3.4m以下、全幅1.48m以下、そして全高2.0m以下で定員が4名以下の車を指します。

見た目的に小さい車、という印象が強いですね。



外見上で特徴的なのが「黄色いナンバープレート」。これによって軽自動車と簡単に判別できるのもポイントですが、近年は白いナンバープレートを取得することもできるので判別しにくくなっています。



■軽自動車に乗ることのメリットは?



軽自動車は小さいだけが取り柄ではありません。その維持費の安さが最大のメリットともいえます。具体的に説明をすると、軽自動車は毎年5月に納める自動車税の税額が1万800円で、普通車と比べると半値以下。



さらに高速道路の利用料金も割安の設定をされていますし、任意保険の保険料も安いので、比較的安価に維持することができます。



さらに小さいボディということもあり、小回りも良く利くので、道幅の狭い地域で特に活躍します。



■軽自動車は小さいから燃費がいい?



車を乗る上で重要視されてきているのが燃費。燃費が良ければ燃料代も安く済みますが、軽自動車の燃費はどうなのかという疑問も出てくるはずです。



これに対する答えは「条件付きでYES」。カタログ上の燃費は非常に良く見えますが、車を使用する環境によっては1,500cc以下のコンパクトカークラスよりも悪くなる場合もあります。



燃費を悪くする要因としては「高速道路での走行」や「多人数乗車」、「起伏の激しい場所でエンジンをふかさなければならない状況下での使用」などです。



軽自動車は平坦な市街地での走行ではほぼカタログ上の燃費を叩き出すことができますが、それ以外の使用状況だと極端に燃費が悪くなるという可能性もあります。



■軽自動車は小さいから事故の時不安・・・



小さい車だから万が一の時守ってくれるのか・・・?という疑問や不安もきっとあるでしょう。大きかろうが小さかろうが日本の車には安全基準が設けられており、一定の強度が保証されていますのでご安心を。



ですが、大きな車に追突された場合は小さければ小さいほど不利になることは間違いありませんから過信は禁物です。「大は小を兼ねる」という言葉が100%合致するわけではありませんが、軽自動車よりも大きな車の方が安心感も安全性も高いことには間違いありません。



■軽自動車だから軽油を入れてもいいよね?



ガソリンスタンドもセルフ化が進んできていて、軽自動車に入れる燃料を迷ってしまう人も多いはず。



軽自動車だから軽油を・・・というのは絶対にしてはいけません。軽自動車のエンジンはすべてガソリンで動くように設計されています。軽油を入れ、そのままエンジンをかけて走行すると、最悪の場合エンジンが壊れてしまう恐れがあります。軽油を燃料として使う車はディーゼルエンジンを搭載した車だけ。これは覚えておきましょう。



■車検以外の点検はしなくても大丈夫?



「小さい車だし、メンテナンスはマメにしなくても大丈夫だよね・・・?」



そう思ってしまう人もいるかもしれません。実は軽自動車は普通車と比べると非常にデリケート。特にエンジンオイルに関しては、普通車よりもエンジンに負荷がかかりやすい傾向があるため、普通車よりもこまめにオイル交換をしてあげる必要があります。



オイルメンテナンスをしっかりすることで、壊れやすい軽自動車のエンジンでも10万km、20万km走行することができる健康体を作り上げることができるのです。



■おわりに



軽自動車といえど侮ってはいけません。しっかり理解を深めることで長年付き合える大事な相棒となります。

小さな疑問を解決し、快適なカーライフを送ってください。



参考

「2020年10月 軽四輪車 新車販売台数 速報」( https://www.zenkeijikyo.or.jp/statistics/4soku )全軽自協