■【東京株式市場】 2020年12月7日
■株式市場の振り返り-日経平均株価は続落、年初来高値更新して以降は値を消す
2020年12月7日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 26,547円(▲203円、▲0.8%) 続落
- TOPIX 1,760.7(▲15.1、▲0.9%) 5日ぶり反落
- 東証マザーズ株価指数 1,170.5(▲51.2、▲4.2%) 大幅3日続落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:395、値下がり銘柄数:1,714、変わらず:70
- 値上がり業種数:6、値下がり業種数:27
- 年初来高値更新銘柄数:87、年初来安値更新銘柄数:11
東証1部の出来高は11億6,647万株、売買代金は2兆2,428億円(概算)となり、いずれも概ね先週末並みでした。
先週末の米国雇用統計発表が終わり、目立った材料もない中で様子見スタンスが強まりました。
そのような中、日経平均株価は寄り付き後にザラバ値で年初来高値更新となった後に値を消して、最後は続落で引けました。取引時間中の高値は26,894円(+143円、年初来高値更新)、安値は26,500円(▲251円)となり、値幅(高値と安値の差)は約394円となっています。
なお、TOPIXも同じような値動きで終わり、こちらは5日ぶりの反落で引けました。
■東証マザーズ株価指数は3日続落、売買代金は3日連続で2,000億円を下回る
東証マザーズの出来高は7,793万株、売買代金は1,552億円となり、いずれも先週末より減少しました。
売買代金は158日連続で1,000億円を超えましたが、3日連続で2,000億円を下回っており、個人投資家の様子見スタンスがいっそう強まったようです。
また、来週からのIPOに備えた換金売りに押された結果、株価指数は▲4%超安の大幅下落で安値引けとなり、終値で再び1,200ポイントを大きく割り込みました。
■「鬼滅の刃」好調でも東宝は7日続落、商社株が買われて伊藤忠商事が年初来高値更新
日経平均株価の上昇に寄与した上位3銘柄
- 東京エレクトロン(8035)
- 中外製薬(4519)
- コナミホールディングス(9766)
ハイテク株では、世界的な半導体需要の高まりを背景に関連銘柄が引き続き買われ、アドバンテスト(6857)とルネサスエレクトロニクス(6723)が年初来高値を更新し、先週末に急落した東京エレクトロンも反発しました。
また、相場のテーマの1つになっているEV(電気自動車)関連は高安まちまちでしたが、自動車部品最大手のデンソー(6902)が値を上げて連日の年初来高値更新となっています。
さらに、医薬品株では菅政権の目玉政策の1つである不妊治療支援が加速する期待感で、あすか製薬(4514)が怒涛の8連騰で5日連続の年初来高値更新となりました。
その他では、特に資源価格が上昇した訳ではなかったものの、商社株に一斉に見直し買いが入り、三井物産(8031)、住友商事(8053)、丸紅(8002)などが堅調に推移し、伊藤忠商事(8001)は年初来高値を更新したことが目を引きました。
日経平均株価の下落に寄与した下位3銘柄
- ファーストリテイリング(9983)
- エムスリー(2413)
- ソフトバンクグループ(9984)
コロナ禍で株価上昇が続いていたエムスリーが利益確定売りに押されて一時▲6%安に迫る急落となり、これで5日続落となりました。
また、半導体関連では、怒涛の連騰を続けていたシリコンウエハー大手のSUMCO(3436)が急落して実に17日ぶりの反落となりました。
さらに、NTTドコモ(9437)が先般発表した割安プランの余波により、一番苦戦が予想される楽天(4755)が一時▲6%安に迫る急落で3日続落となっています。
その他では、先週末に人気漫画「鬼滅の刃」の最終巻が発売されて書店に長い列が見られた一方、コロナ感染拡大で映画館への客足鈍化が懸念され、劇場版「鬼滅の刃」が好調の東宝(9602)が7日続落となりました。
映画の興行収入は過去最高更新が目前ですが、少なくとも株式市場では、「鬼滅の刃」は材料出尽くしとなっているようです。