■【東京株式市場】 2020年12月21日
■株式市場の振り返り-日経平均株価は小幅続落、ザラバの年初来高値更新後に売られる
2020年12月21日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 26,714円(▲48円、▲0.2%) 小幅続落
- TOPIX 1,789.0(▲4.1、▲0.2%) 4日ぶり反落
- 東証マザーズ株価指数 1,176.4(▲9.9、▲0.8%) 3日ぶり反落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:842、値下がり銘柄数:1,237、変わらず:105
- 値上がり業種数:14、値下がり業種数:19
- 年初来高値更新銘柄数:45、年初来安値更新銘柄数:14
東証1部の出来高は10億4,210万株、売買代金は2兆153億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。
手掛かり材料に乏しい中、一部で出遅れ感の強いバリュー株を買う動きが出たものの、模様眺めムードが強まりました。
そのような中、日経平均株価は方向感に乏しい値動きとなり、小幅続落で引けました。
ただ、寄り付き直後にはザラバで年初来高値を更新し、約29年ぶりの27,000円回復目前まで迫る場面が見られています。取引時間中の高値は26,905円(+142円、年初来高値更新)、安値は26,533円(▲230円)となり、値幅(高値と安値の差)は約372円でした。
なお、TOPIXも同じような値動きで4日ぶりの反落となりました。
■東証マザーズ株価指数は3日ぶり反落、売買代金は再び2,000億円を下回る
東証マザーズの出来高は8,567万株、売買代金は1,980億円となり、いずれも先週末より減少しました。
売買代金は167日連続で1,000億円を超えたものの、再び2,000億円を下回るなど個人投資家の物色意欲が本格回復したとは言い切れない状況です。
また、株価指数は3日ぶりの反落となり、終値では依然として1,200ポイントを下回っています。
■早期退職募集のオリンパスが大幅高、Go Toの先行き不透明でJR東海やANAなど下落
日経平均株価の上昇に寄与した上位3銘柄
- ソフトバンクグループ(9984)
- ダイキン工業(6367)
- 中外製薬(4519)
ハイテク株ではソニー(6758)への買いが続いて3日連続で年初来高値を更新、約20年ぶりの高値を付けました。
また、同じハイテク株では、先週末に採算改善へ向けて約950人の早期退職募集を発表したオリンパス(7733)が一時+3%高に迫る大幅上昇となっています。精密機器業界では勝ち組であるオリンパスのさらなる採算改善への姿勢が評価されたようです。
その他では、新型コロナウイルス感染抑制のために空気洗浄機需要が高まる期待感からダイキン工業が値を上げたのが注目されましたが、もう一方の大手であるシャープ(6753)は下落するなど、結局は目新しい材料にはなりませんでした。
日経平均株価の下落に寄与した下位3銘柄
- ファーストリテイリング(9983)
- ファナック(6954)
- ネクソン(3659)
勝ち組と言われるオリンパスが早期退職募集でいっそうの採算改善へと舵を切ったことで、他の精密機器株が売られ、キヤノン(7751)、ニコン(7731)、リコー(7752)などが大きく値を下げました。
また、Go To トラベルの一時停止が明ける来年1月12日以降の方向性が全く示されないこと等から、東海旅客鉄道(9022)などJR株や、ANAホールディングス(9202)など空運株が大幅安となり、1週間前には上場来高値を付けたばかりのオリエンタルランド(4661)も大幅続落となっています。
その他では、先週まで株価上昇が続いたトヨタ自動車(7203)と任天堂(7974)が続落となり、EV関連で年初来高値更新が続いたデンソー(6902)も大幅反落となったのが目を引きました。
新興市場(東証マザーズ)では、この日に新規上場となったいつも(7694)に人気が集中し、結局は初値が付きませんでした。火曜日以降、いつもこのような人気になるのか注目されます。