優しい香りと華やかに色づく花が魅力的なストック。
寒さにも強く、秋から春の庭植えや鉢植えに向いています。
今回は春まで楽しめる花「ストック」について、育て方や寄せ植えの作り方を紹介します。
■ストックの基本情報

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- 南ヨーロッパ原産
- アラセイトウ属アブラナ科
- 草丈:20~80センチ
- 開花期:秋から春
- 参考価格:200~400円前後(ポット苗)
11月頃から咲き始め、冬の間もゆっくり生長しながら咲き続けるストック。3~5月頃が見頃のピークで可愛らしい花をたくさん咲かせます。鉢植えでも地植えでも丈夫に育ちます。
ストックはふんわりとした甘い香りがするので切り花やブーケにも人気。冬に咲く香りのよい花は少ないので、香りを楽しむのもストックの魅力のひとつです。
赤・ピンク・黄色・白・紫など様々な花色があるので、他の花との相性も抜群。高さがあるので、奥行きを出したい寄せ植えなどにも重宝されます。

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元々は一重咲きですが、品種改良が進み八重咲きの華やかな花も人気。一重咲きはすらりと伸びる花茎が凛とした雰囲気で、八重咲きは華やかで明るい雰囲気です。
■ストックの花言葉
ストックの花言葉は「永遠の美」や「求愛」。
花色によっても花言葉が異なり、白色は「思いやり」、赤色は「私を信じて」、紫色は「おおらかな愛情」、ピンク色は「ふくよかな愛情」となっています。
春らしい雰囲気の花姿や香りに加え、明るく柔らかいニュアンスの花言葉が、プレゼントにもぴったりといえるでしょう。
■ストックの育て方
ストックは日当たりのいい場所で育てます。日当たりが少ないと徒長したり、花色が悪くなってしまったりするので気をつけましょう。
庭植えの場合、植え付けの最初だけ水をやり、それ以降は基本的に必要ありません。鉢植えの場合は表面が乾いてからたっぷりとあげるとよいでしょう。
寒い地域では日中の日当たりがあるうちに水をあげます。夜になって鉢内に水が残っていると、夜に凍結する可能性があるので注意しましょう。
ストックは本来多年草ですが、日本の夏の暑さに弱いため一年草扱いで育てます。種子から育てる場合、8~9月に種まきをおこない、苗から育てる場合は秋頃から育て始めます。

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花が終わったら根元から切り戻しをすると、花を長く楽しめる場合があります。
アブラナ科のため、アブラナ科の植物が好きな虫には注意が必要です。場合に応じて駆除剤を使い、見つけた場合には早めに駆除するようにしましょう。
■ストックの寄せ植えの作り方
ストックは寄せ植えにも向いている花です。ストックだけでいくつかの品種を組み合わせて植えると、まとまりがあってオシャレに仕上がります。
他の花と合わせると草丈が異なるため、合わせる花によっていろいろな雰囲気を楽しめます。
他の花と寄せ植えをする際は、生育条件が似ている花を選ぶようにしましょう。ストックの開花時期である11~4月頃に咲く花で、ストックと同じように乾燥を好む花を選ぶと育てやすくなります。
苗を植えるときは定植後に生長することも考えて、空間に余裕を持たせて寄せ植えをするようにします。
ストックは開花時期が長いので、月に1回程度追肥をおこなうと花を長く楽しむことができます。

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■ストックの寄せ植えと相性のいい花
ストックの寄せ植えと相性のいい花は、リナリア、キンギョソウなど立ち姿の美しい植物を選ぶと素敵です。ストックも一重咲きのものを合わせると茎に注目が集まり、より凛とした魅力が引き立ちます。
ストックの華やかな雰囲気を楽しみたい時には、アネモネやパンジーなどがぴったりです。ストックは八重咲きのものを選ぶとより華やかさが増します。
ハボタンやアリッサムなど草丈の低い植物とストックを合わせると、高さにメリハリができて奥行きの感じられる寄せ植えに仕上がります。
■まとめにかえて
耐寒性が強く、冬から春まで華やかな花をたくさん咲かせるストック。
ストックは庭で育てながら、花を少しずつ摘み取ってお部屋に飾ることもできます。数本を切り花としてお部屋に飾るだけでも、とても豪華になりますよ。
今年は庭でストックを楽しんでみてはいかがでしょうか。