株式市場では、常に多くの企業の株価が変動しています。
株価が大きく動いた時、その原因を調べると、今後の投資に活用できるヒントが得られることがあります。
今回は、日本航空・JAL(9201)を取り上げます。
JALの株価は下落し、1年ぶりの安値をつけました。
では、なぜその下落が起こったのか、背景を解説していきます。
■JALの株価はどのくらい下落したのか
JALの株価は、2022年3月8日の終値で1,832円でした。
2022年2月中旬には2,400円を超える水準で推移していたのですが、そこから約2割下落したことになります。
なお、この1,832円は、2021年2月以来の約1年ぶりの安値水準でもあります。

なぜ、株価はこのように下落してしまったのでしょうか。
■JALの株価はなぜ下落したのか
ではなぜ、この下落は起こったのでしょうか。
ひとつ要因として考えられるのは、相場の悪化です。
当時、ロシア・ウクライナ情勢を巡り、株式市場は売りが多く出て、日経平均やTOPIXも大きく崩れていました。
もうひとつ、JALにとって売りにつながったと思われる要素もありました。
それは、原油相場の上昇です。
原油相場はもともと、各国の経済回復に沿って需要が膨らみ、上昇基調にありました。
そこに、欧米によるロシアへの制裁強化を受け、需給ひっ迫への懸念から、さらに上げ足を早めました。

原油相場が上昇すると、空運サービスの燃料費は増加します。
その分を、ユーザーは燃油サーチャージとして負担することになるが、これは需要の縮小につながりかねません。
この懸念から、さらに売りが出やすかったのではないでしょうか。
■まとめにかえて
株価が下落したJAL。
原油相場は足元で不安定な動きを見せています。
今後も注目です。
■参考資料
- 日本航空株式会社 IR情報( https://www.jal.com/ja/investor/ )