■熱中症対策は予防が重要



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総務省消防庁は2022年7月、全国の熱中症による救急搬送状況(2022年7月4日~7月10日 速報値)を公表しました。それによると、救急搬送された人数は5744人となり、前年同月の2333人と比べると大きく増加していることがわかりました。



そこで今回は、この調査結果を詳しく見ていきましょう。



■熱中症の救急搬送、高齢者3259人で6割近くに



救急搬送された人員を年齢区分別にみると、下記の通りです。



熱中症で救急搬送6000人近くに。高齢者が半数以上、最新データを円グラフで見る

出典:総務省消防庁「熱中症による救急搬送人員(7月4日~7月10日速報値)」



■年齢区分別の構成比



  • 高齢者:3259人(56.7%)
  • 成人:1797人(31.3%)
  • 少年:632人(11.0%)
  • 乳幼児:56人(1.0%)
  • 新生児:0人(0%)

※カッコ内は全体に占める割合



高齢者が半分以上を占めていることがわかります。



■熱中症、軽症者多数も死亡者数名



次に、病気やケガの重症度別の構成比も見ていきましょう。



熱中症で救急搬送6000人近くに。高齢者が半数以上、最新データを円グラフで見る

出典:総務省消防庁「熱中症による救急搬送人員(7月4日~7月10日速報値)」



■傷病程度別の構成比 



  • 軽症:3613人(62.9%)
  • 中等症:1916人(33.4%)
  • 重症:106人(1.8%)
  • 死亡:8人(0.1%)
  • その他:101人(1.8%)

※カッコ内は全体に占める割合



軽症の人が一番多くなっています。ただ、少数ですが重症・死亡が確認されており、熱中症の対策は万全を期す必要があるでしょう。



■熱中症による搬送人員 昨年の約2.5倍に



ここからは、都道府県別に救急搬送の人員を見ていきましょう。



熱中症で救急搬送6000人近くに。高齢者が半数以上、最新データを円グラフで見る

出典:総務省消防庁「熱中症による救急搬送人員(7月4日~7月10日速報値)」



今年度(速報値)は全体で5744人となり、前年度2333人(確報値)とくらべると約2.5倍ほどになっています。都市部の人数が多いことがわかります。



総務省消防庁は、熱中症は予防が重要として、こまめな水分補給やエアコン、扇風機を使うことなどを呼びかけています。



また、新型コロナウイルス感染症対策のマスク着用について、屋内では人との距離(2メートル以上を目安)が確保でき、かつ会話をほとんど行わない場合にはマスクを着用する必要はないとしています。



そのうえで、 夏場は熱中症防止の観点から、屋外でマスクの必要のない場面では、マスクを外すことを推奨しています。



■参考資料



  • 総務省消防庁「熱中症による救急搬送人員(7月4日~7月10日速報値)」( https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/items/r4/heatstroke_sokuhouti_20220704.pdf )
  • 総務省消防庁「熱中症予防啓発ポスター」( https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/items/heatstroke003_n_yobou_r4.pdf )
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