株式投資をする上で、配当金や株主優待を目当てに買う株を考える人もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに、実際にお金が振り込まれたり、優待ギフトが送られてきたりすると、リターンを実感しやすいです。
しかし、株式投資には「株価の値上がり・値下がり」もリターンに大きく影響を与えます。
今回は日本郵船(9101)について、「1年前に買った人の、本当の利益額」を見ていきたいと思います。
それではまず、配当金について見ていきましょう。
■日本郵船の配当金のリターンはいくらか
日本郵船の株式を2021年8月10日の終値(7620円)で買い、持ち続けたとすると、2022年3月期の中間配当と期末配当の計2回を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
日本郵船の2022年3月期の中間配当は200円、期末配当は1250円でした。
そのため、100株ベースの配当金のリターンは14万5000円でした。
■日本郵船の株主優待のリターンはいくらか
日本郵船は、毎年3月31日現在、100株以上所有する株主に、下記のように飛鳥クルーズの優待割引券(クルーズ料金の10%割引)を提供しています。
- 100株以上500株未満:3枚
- 500株以上1000株未満:6枚
- 1000株以上:10枚
今回の検証は100株保有を想定しているため、受け取る優待は優待券3枚となります。
飛鳥クルーズの商品の中で、例えば「のんびり秋旅クルーズ」というクルージングツアーの場合、料金は19万0500円~となっており、概算で1枚1万9050円の経済価値と想定します。
そのため、優待のリターンは5万7150円となります。
■日本郵船のトータル・リターンはいくらか
2021年8月10日の終値は7620円で、2022年8月10日の終値は1万0860円でした。
100株ベースの株価変動によるリターンは+32万4000円でした。
配当金が14万5000円、優待のリターンが5万7150円なので、トータル・リターンは+52万6150円、+69.0%となりました。
■まとめにかえて
日本郵船の株式の年間リターンは+69%となり、大きなプラスとなりました。
どのように感じられたでしょうか。
株価や配当金の動向、優待の内容など、今後も注目です。
■参考資料
- 日本郵船株式会社 IR情報( https://www.nyk.com/ir/ )
- 日本郵船株式会社「2022年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」( https://www.nyk.com/ir/library/highlights/2021/__icsFiles/afieldfile/2022/05/06/220509_tanshin_jp.pdf )
- 日本郵船株式会社 配当・株主優待( https://www.nyk.com/ir/stock/dividends/ )