年末年始は実家に帰省して過ごす…という方も多いことでしょう。あげ膳すえ膳、のんびりと寝正月ができて幸せ~という人もいるでしょうが、中には帰省することを思うと、気が重くて仕方ない。
そこで今回は、年末年始の帰省で気分がブルーになっている奥様に、その理由を聞いてみました。
■これがあるから帰省がイヤなんです!
まずは単刀直入に、「どうして帰省したくないのか?」と質問。するとさまざまな答えが返ってきました。
「義理の実家に帰れば、おせち作りを手伝わされる。なぜか大晦日に徹夜して作るんです。そしてそのまま初詣へ。毎年初詣の最中に倒れるんじゃないかと思う」
「日本酒が大嫌いな私。匂いをかいだだけで酔っぱらってしまうくらい。なのに、義実家で毎年お屠蘇を飲まされる。どれだけお酒が弱い、といっても『縁起ものだからこれだけは飲まないとダメ』って盃に3回も注がれる。当然気持ち悪くなってダウン。
「実家は古い家だから隙間風が寒い。それに、どれだけ言ってもエアコンをつけてくれない。ダウンを着てコタツにもぐってしのぐしかないんです。それなのに、年越し蕎麦はなぜか、ざる蕎麦…」
「毎年義実家のご近所さんへの新年の挨拶まわりに付き合わされる。そのためのお土産も買って帰らなきゃいけない。しかも姑、一軒一軒で長話をするんです。玄関先でボ~っと世間話が終わるのを立って待ってなきゃならないのがしんどい」
「義実家は本家だから、正月は親戚一同が集まって宴会をします。女性陣は給仕係。お酒を用意したりおつまみを補充したり目も回るような忙しさ。お正月の三が日が一年で一番疲れます」
「私の実家は紅白とゆく年くる年を必ず家族で見る、という謎ルールがあります。これは昔からで、大学生の時も社会人になってからも、大晦日だけは家にいなければいけませんでした。正直、バラエティ番組が見たいのに今年も大みそかは紅白とゆく年くる年を見るためだけに実家に帰省です」
「姑が口を開けば人の悪口やら病気の話ばかり。
「義実家に帰省しますが、おせちも初詣もなし。普通の食事です。理由は、舅がおせちもお雑煮も嫌いだから。初詣も混むからキライ。日常と変わらない生活です。それはそれで寂しい…」
■「新年早々の大仕事」と割り切れればいいのですが…
出るわ出るわ、帰省が憂鬱な理由! さて、そんな気が重い時間を、みなさんはどのように割り切り、乗り越えているのでしょう。
「割り切ってもないし、乗り越えられてもない、毎年『離婚』が頭をよぎってます」
「主人に『バイト代』と称して何かご褒美を買ってもらいます」
「もう『同居じゃないだけマシ』とか『ここまで尽くす私ってエライ』とか自分に言い聞かせるよりほかないです…」
苦労のほどがうかがえる意見ばかり、頭の下がる思いです。
しかし、今やお正月は帰省などしない、という家庭も増えているようです。家族で旅行に出かけるという人や、うちはお正月も関係なく仕事だから…という人も少なくありません。多くの人が思い浮かべる「正月」は時代と共に年々遠ざかっているような気がします。
ここでふと、筆者の子ども時代を思い出しました。
今ではびっくりされるかもしれませんが、筆者や弟は、幼少時代から元旦の朝にはお屠蘇をなめさせられていました。喉が焼けつくように熱くなるお屠蘇が大嫌いだったことを思い出します。
その後、初詣へ行き、近所に住む祖父母の家へ新年の挨拶参り。お年玉をもらったら、集まっている親戚の子どもたちとゲーム大会。そんなお正月が当たり前で、みんなそんな風に過ごしているものだと信じて疑いませんでした。
それも今は遠い昔の話。昭和が過ぎ去り、平成も終わりを告げ、新しい元号になると、新たな「お正月の過ごし方」が定着するのかもしれません。だからといって、帰省の憂鬱が解消される「何か」が生まれる望みは薄い気がしますが…。
■しんどいのはあなただけじゃない
とにもかくにも「年末年始の帰省」に頭を悩ませ、鉛を飲んだような気持ちになっている方は大勢いるんだ、ということがよ~くわかりました。このひと仕事を終えてからが本当の年越しだと割り切って、なんとか無事に乗り越えていただきたい、と願うばかりです。
いざとなったら体調不良を口実にドタキャンしてもいいかもしれませんよ。新しい年が、今までよりも良い一年でありますように。