私は本業が弁護士の兼業投資家です。


 もともとはJ-REIT(ジェイ・リート:国内の上場不動産投資信託)専門投資家でしたが、数年前から個別株にシフトし、現在は主に優待銘柄を中心に投資しています。

優待にはまったきっかけは、魅力的な優待品。外食や買い物に優待券を使って楽しんでいます。


 今回は2021年に保有継続または新たに買いたい優待銘柄を、さまざまな分野からまんべんなくセレクトしてご紹介します。


 判断基準は、もちろん優待品そのものの魅力に加えて株価動向も加味し、戦略的に買っていきたい銘柄を選びました。


 なお、コロナショックで下落し、まだ回復途上にある銘柄もありますので、株を買うときは最新の株価を確認し自己の判断の責任で投資してください。


※ 楽天証券優待検索 より


第1位:神戸物産

銘柄名 神戸物産 コード 3038 株価 3,425円 優待発生株数 100株~2,000株 優待内容
権利月 商品券または自社グループ商品詰め合わせ。100株は1,000円分、1,000株以上は1万円分、2,000株以上は1万5,000円分。

10月

 緑色の「業務スーパー」の看板やタピオカドリンクで有名な神戸物産です。コロナによる巣ごもり需要で依然として冷凍食品等の販売拡大が続いています。


 優待品は自社店舗で使える商品券ですが、近くに店舗がない方の場合には自社グループ商品詰め合わせをもらうこともできます。1,000株以上の自社グループ商品詰め合わせの場合には賞味期限が切れないように商品を分割で送ってくれるのもうれしい配慮です。


 実は私は今まで何度も神戸物産の株を購入しているのですが、まだ優待をもらったことがないのです。神戸物産の株は人気があり権利確定日付近や場合によっては権利確定日に関係なく株価が上昇することが多いのです。

そのため優待目的で保有していると株価上昇で含み益が出ることが多く、ついつい含み益の誘惑に負けて権利確定することなく途中で売却してしまうことが、なんと多いことか…。


 2021年は資金を十分に準備して途中で売却しても優待がもらえる株数を保有しておきたいと思っています。


 ということで神戸物産は優待品そのものの魅力に加えて値上がり益も期待できるため、第1位にランキングしました。


第2位:マツモトキヨシホールディングス

銘柄名 マツモトキヨシ コード 3088 株価 4,890円 優待発生株数 100株~1,000株 優待内容
権利月 自社グループ商品券。100株以上が2,000円分、500株以上が3,000円分、1,000株以上が5,000円分。
3月、9月

 ドラッグストアのマツキヨです。優待品はマツキヨやどらっぐぱぱすで使える商品券です。

店舗では医薬品のほかにお米や牛乳、お菓子などの食料品も売っているのでスーパーのお買物券みたいな感覚で使えます。しかもマツキヨの優待商品券は有効期限がないのがうれしいです。有効期限があると欲しくない物を無理やり買って消費しないといけない事態もあるのですが、有効期限がなければゆっくり寝かせておくこともできます。しかもマツキヨはこの優待商品券が年に2回もらえます。年に2回もらえるということは手放すタイミングがないので、継続保有しやすい銘柄といえます。


 気になる株価動向ですが、コロナショックで暴落した後、行ったり来たりを繰り返していましたが、9月以降は回復し、11月に入ってからは年初来高値も更新しています。

2021年も株価上昇が期待できそうです。


 ということで優待商品券の使い勝手のよさと株価上昇の期待で、第2位にランキングとなりました。


第3位:東京テアトル

銘柄名 東京テアトル コード 9633 株価 1,306円 優待発生株数 100株~2,000株 優待内容
権利月 映画招待券。100株は4枚、200株は8枚、300株は12枚、400株は16枚、500株は20枚、1,000株は32枚、2,000株は48枚。
3月、9月
2021年注目の優待を厳選!優待弁護士が選ぶおすすめ株主優待

 映画配給・興行、大衆酒場や焼き鳥専門店チェーン展開、不動産事業もやっている会社です。優待品はもちろん映画招待券。都内だと有楽町、渋谷、新宿、池袋などの映画館で使用することができます。

私は結構映画を観る方なので映画招待券があるととても助かります。しかも100株(投資額約13万円)だけでも映画招待券が4枚、年間で8枚もらえてしまうのです。


 株価動向ですがコロナショック前に約14万円だったのが、現在約13万円まで回復してきました。


第4位:日本商業開発

銘柄名 日本商業開発 コード 3252 株価 1,712円 優待発生株数 300株、700株 優待内容
権利月 ジェフグルメカード。300株は3,000円分、700株は6,000円分。
6月、12月
2021年注目の優待を厳選!優待弁護士が選ぶおすすめ株主優待

 底地(第三者に貸して地代収入を得ている土地)に特化した不動産デベロッパーです。優待品はファストフード、ファミレス、回転寿司チェーン店などいろいろな飲食店で使用できるジェフグルメカードです。


 このジェフグルメカードのすごいところは、お釣りが出るというところなのです。通常、飲食店で使える優待券や食事券はお釣りが出ません。お釣りが出ないのでなるべく優待券の券面額を使い切るために、スマホでいちいち会計金額を計算しなければならないなどの苦労があります。特にメニュー表示金額が税別になっていたりすると、消費税分も合わせて計算しないといけないので、とても面倒くさいのです。この点、ジェフグルメカードは、券面額を使い切れない場合にはちゃんとお釣りが出るので、とても使い勝手がよいのです。しかもこれが年に2回もらえるのです。株価もコロナショック前の水準まで戻っています。


第5位:ビックカメラ

銘柄名 ビックカメラ コード 3048 株価 1,120円 優待発生株数 100株~1万株 優待内容
権利月 自社店舗買い物券。100株は1,000円分(2月は2,000円分)、500株は2,000円分(2月は3,000円分)、1,000株は5,000円分、1万株は2万5,000円分。
2月、8月
2021年注目の優待を厳選!優待弁護士が選ぶおすすめ株主優待

 もはや説明もいらない家電量販店のビックカメラです。優待品はお買物券です。割引券ではなくて券面額分のお買物券なのがうれしいです。私はいつも1,000株保有で5,000円分の買い物券をもらっています。しかもこれが年に2回もらえるので、来年もそのまま保有予定です。うちは子供がニンテンドースイッチにはまっているので、このお買物券を使ってゲームソフトを買うことが多いです。ちなみに上級者の技としてはコジマ(7513)、日本BS放送(9414)もビックカメラ優待券がもらえるので、これらの銘柄も同時に保有してビックカメラ優待券をたくさんもらうという戦略もあります。株価動向はコロナショック前まであと少し、というところまで回復しています。


第6位:ブロードリーフ

銘柄名 ブロードリーフ コード 3673 株価 680円 優待発生株数 500株~2,000株 優待内容
権利月 VISAギフトカード。500株は5,000円分、1,000株は1万円分、2,000株は2万円分。
12月

 自動車アフターマーケットを中心に幅広い業種・業界の現場業務を支援するソフトウエア・ITソリューション&各種サービスを提供している会社です。


 優待品はVISAギフトカードです。紙ではなくてクレジットカードタイプなので見た目もスマートでかっこいいです。コンビニ、スーパー、飲食店、家電量販店などで使い切りのクレジットカードのように使うことができます。さらにネットショッピングでもクレジットカードのように使うことができます。


 株価動向もコロナショック前の水準まで回復しています。


第7位:日本KFCホールディングス

銘柄名 日本KFCホールディングス コード 9873 株価 2,986円 優待発生株数 100株~1,000株 優待内容
権利月 自社商品引換券。100株は500円分、300株は1,500円分、500株は2,500円分、1,000株は5,000円分。
3月、9月

 ケンタッキー・フライド・チキンで有名な日本KFCホールディングスです。優待品は店舗で使える自社商品引換券(食事券)です。ケンタッキーというとまずフライドチキンを思い浮かべますが、チキンフィレサンドやてりやきツイスター、タルタルトマトサンド(期間限定)、期間限定スイーツのクラシックショコラなどもあり、他のメニューも充実しています。ケンタッキーは他のファストフードと比較すると、単価が高くて敷居が高いイメージがあるのですが、この食事券があれば気軽に食べることができます。しかもこの食事券が年に2回もらえてしまうのです。


 株価動向ですが、コロナショックから少しずつ回復しており、コロナショック前の水準まであと少しといったところです。


第8位:日本管財

銘柄名 日本管財 コード 9728 株価 2,023円 優待発生株数 100株 優待内容
権利月 2,000円相当のカタログギフト。
3月、9月

 ビルや住宅の総合管理会社です。私事ですが、私が新米弁護士のときに住んでいたワンルームマンションの管理もこの日本管財でした。優待品はみなさん大好きなカタログギフトです。カタログギフトはグルメ、スイーツ、ファッション、小物や雑貨などいろんな物から選べるので私も大好きです。しかも日本管財の優待はこのカタログギフトが年に2回もらえてしまうのです。


 株価動向ですが、コロナショックから完全に回復し、コロナショック前の水準を上回って推移しています。


第9位:タマホーム

銘柄名 タマホーム コード 1419 株価 1,406円 優待発生株数 100株 優待内容
権利月 500円分のクオカード。
5月、11月
2021年注目の優待を厳選!優待弁護士が選ぶおすすめ株主優待

 よくテレビCMで見かける注文住宅のタマホームです。優待品はコンビニや本屋さんで使えるクオカードです。500円分なのですぐに使い切ってしまいますが、年に2回もらえるのでよしとしましょう。さらにタマホームは配当利回りも4%以上と高めです。株価動向ですがコロナショックから緩やかに回復途上にあるといえます。


 


第10位:SFPホールディングス

銘柄名 SFPホールディングス コード 3198 株価 1,288円 優待発生株数 100株~1,000株 優待内容
権利月 自社店舗食事券。100株は4,000円分、500株は1万円分、1,000株は2万円分。
2月、8月
2021年注目の優待を厳選!優待弁護士が選ぶおすすめ株主優待

 居酒屋チェーン「磯丸水産」、「鳥良」などを展開している会社です。優待品は食事券です。「磯丸水産」や「鳥良」はお酒を飲む方はもちろん、お酒を飲まない方でも料理がおいしいのでこの食事券はとても重宝します。私はあまりお酒を飲まないので、磯丸水産のランチでこの食事券を使っています。1枚1,000円分の食事券なのでちょうど1,000円前後になるように、メニュー表とスマホの計算機をにらめっこしています。


 飲食店はまだまだコロナショックから立ち直れず、SFPホールディングスの株価も回復していませんが、飲食店応援の意味もこめてランキングに入れました。


(澤井 康生)