本日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは105.80円↓下値メドは103.65円ここかと思えばまたまたあちら、浮気なドルね♪
9日(火曜日)のマーケットは「ドル全面安」。ドル/円は105.22円でスタートして、高値は105.26円。
下げは東京時間から始まってNY時間には104.50円まで円高/ドル安が進みました。
ドル/円は、今週初めまで「リスクオンのドル買い」でした。昨日(9日)から「リスクオフのドル買い」に題名が変わったのかといえば、そうでもない。株式市場はしっかりしている。原油も金先物も堅調。
先週までのドル/円上昇は、1月に102.59円をつけた後のドルショートの持ち高調整で、ドル安相場がまた始まるのか?それとも昨夜の下落は105.77円までのドルロングの持ち高調整で、一巡後はやっぱりドル高相場か?
ひとつだけ確かだったのは、ドル/円は下げたら速かった。104円台半ばから105円台後半に到達するまでは4営業日(96時間)かかったのに、それをたった18時間で下げ戻しました。なお、ドル/円の上下のレベルは後半に掲載してあるピボットをご覧ください。
ドル全面安というからには、ドル/円以外の通貨も対ドルで高くなっているのか?この日のユーロ/ドルは1.2121ドルまで反発しています。先週のユーロ/ドルは拠り所だった1.20ドルが破られ、上昇トレンドもこれまでかと思われましたが、しっかり回復。
ポンドは、1.3819ドルまで上昇して、2018年4月以来の高値。


主要指標 終値

今日の一言
もし相関性の強い8つのポジションを取っていたとしたら、それは一つのポジションの8倍の大きさでトレードしているということと変わらないということだ -『マーケットの魔術師』
FRBの「緩和縮小」とドル/円
バイデン大統領の景気刺激策は、FRB(米連邦準備制度理事会)にとっても非常に重要な意味を持っています。なぜなら、1.9兆ドル(200兆円)という大型景気刺激策が「フルパッケージ」で実現することになったら、FRBは予定より早く緩和政策の一部を解除する可能性が高くなるからです。
パウエルFRB議長は、1月のFOMC(米連邦市場委員会)で「議論はなかった」と緩和縮小の考えを排除しています。しかし、まだ景気刺激策が始まってもいないのに断言はできないでしょう。米長期金利が反応して利回り2.00%でも低すぎるとの見方が優勢になったら、FRBのスタンスも変わってくる。景気刺激策が3月に可決するとして、早ければ6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で緩和縮小が議題に上ってもおかしくはない。
もっとも、FRBが緩和縮小を開始したとしても、すぐに利上げするわけではないし、全体的な緩和政策はしばらく継続することになる。その意味で、株式市場に大きな影響はないでしょう。一方ドル/円にとっては、リスクオンとリスクオフが混在する現在のような状況が継続するため、方向が見えにくい相場が続くことになりそうです。

今日の注目通貨
ドル/円: 今週の予想レンジ:下104.13円、上106.44円
今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は105.29円。105.29円より上ならばドル買い優勢、105.29円より下ならばドル売り優勢。
106.89円 : 第4レジスタンス(HBO)
106.70円 : 2020年 平均値
106.55円 : 2020年 09月 高値
106.44円 : 第3レジスタンス
106.11円 : 2020年 10月 高値 (10月07日)
106.00円 : 第2レジスタンス
105.87円 : 第1レジスタンス
105.77円 : 2021年 02月 高値
105.68円 : 2020年 11月 高値
105.29円 : ピボット
104.71円 : 第1サポート
104.57円 : 第2サポート
104.50円 : 2021年 02月 安値
104.19円 : 2020年 07月 安値(07月31日)
104.13円 : 第3サポート
104.00円 : 2020年 09月 安値
103.69円 : 第4サポート(LBO)
103.18円 : 2020年 11月 安値

(荒地 潤)