本日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは109.75円↓下値メドは108.50円経済における為替の役割は低下した。国内価格が通貨の動きにあまり反応しなくなったため
15日(月曜)のドル/円は109円台前半で横ばい。週明け108.97円でスタートして、東京時間午前に108.91円まで下げるも浅く、午後には109.36円まで今年の高値を更新。
ダウ平均株価は7日続伸、史上最高値を更新。米10年債利回りは1.6%で高止まり。明日のFOMC(米連邦市場委員会)の結果待ちで動きにくい状況です。
FRB(米連邦準備制度理事会)は長い間インフレ率2%を政策目標としてきました。しかし、いつしか2%がインフレの「天井」との印象をマーケットに植え付けてしまった。2%に届く前にFRBがやってきて利上げするという警戒感が、結果としてインフレ率低迷を招いてしまった。その反省をもとに、FRBは新しい政策ツールとして平均物価目標を導入しました。平均物価目標というのは、インフレが上昇しても(たとえ目標値2%を一時的にオーバーシュートしても)利上げしないというFRBの約束といえます。
もし、FOMCから、緩和縮小とか利上げという何らかの「タカ派的」な発言を期待しているとするならば、失望することになりそうです。むしろハト派的姿勢を前面に出してくる可能性のほうが高い。
ユーロに異変? ユーロ/円は要注意? 今日の注目通貨をご覧ください。


主要指標 終値

今日の一言
人は負けることを知りて、人より勝れり。 - 徳川家康
FRBは鎮圧するのか、警鐘を鳴らすのか
バイデン大統領は11日、新型コロナ対策として1.9兆ドル(約200兆円)規模の追加経済対策を成立させました。経済対策には、1,400ドル(約15万円)の給付金なども盛り込まれています。
ステイホームで使うあてがなかったお金が貯まっていて、さらに小切手をもらって懐が温かくなったところにワクチンで移動制限が緩やかになれば、「何か買いたい!」「外で遊びたい!」という気持ちになる。米国の消費は爆発的に伸びる可能性があります。当然の結果として、物価も上昇するリスクが高まっていて、これに反応して長期金利が上昇。
FOMCがなんと言おうとも、マーケットはすでに緩和政策の早期終了そして利上げ時期の繰り上げに備える準備が必要だと感じています。パウエルFRB議長は、「緩和縮小」の考えを一蹴し、ウルトラ緩和政策の継続を繰り返し強調していますが、頑なに否定するほど「テーパー・タントラム」のリスクが大きくなるという問題も生じます。
今日の注目通貨
ユーロ/円: 今週の予想レンジ:↑131.56円 ↓128.34円
ユーロ/円は2018年11月以来の130円台までユーロ高が進んでいます。
ユーロ上昇に勢いが出始めたと期待していたところに、またもや欧州各地から不安材料が噴出。しかもそのほとんどが新型コロナにまつわるもの。まずイタリアではコロナ感染再拡大で一部都市が再びロックダウン(都市閉鎖)。
今週のユーロ/円のブルベアの分かれ目は129.95円。
129.95円より上ならばユーロ買いが優勢、129.95円より下ならばユーロ売りが優勢。
2021年のこれまでの高値は103.39円、安値は125.09円。値幅は5.40円、中心値は127.79円。1日の最大値幅は1.27円、最小値幅は0.32円、平均値幅は0.67円。今年の始値から4.11円のユーロ高/円安。
132.46円 : 2018年10月 高値
132.17円 : 第4 レジスタンス(HBO)
131.56円 : 第3 レジスタンス
130.94円 : 第2 レジスタンス
130.75円 : 第1 レジスタンス
130.39円 : 2021年03月 高値
129.95円 : ピボット
129.14円 : 第1 サポート
128.95円 : 第2 サポート
128.34円 : 第3 サポート
128.18円 : 2021年03月 安値
127.72円 : 第4 サポート (LBO)
127.49円 : 2021年01月 高値
126.10円 : 2021年02月 安値

2021年 ユーロ/円データ

(荒地 潤)