今日のレンジ予測

[本日のドル/円]上値メドは119.95下値メドは118.80
 [インフレ] FRBの目標は「インフレの安定」。インフレを低下させたいとは考えていない
[インフレ] 2021年は過去75年で最大の需要ショックが起きた
[インフレ] 米ウォルマートが4月末までに新規5万人の新規採用。賃金上昇圧力さらに
[新興国] 資本流入が急減。
新興国経済の多くが新型コロナの影響から立ち直れない可能性も

 21日(月曜)週明けのドル/円は「円安」続行。


 24時間のレンジは119.09円から119.50円。値幅は0.41円。 


 2022年の55営業日目は119.12円からスタート。東京時間の朝に119.09円まで少し下げる。ほぼ1日かけて緩やかに上昇して、今日の明け方に高値119.50円をつけた。

終値は119.48円(前日比+0.33円)。


 レジスタンスは、119.50円(3/21)、121.70円(2016)。
 サポートは、119.09円(3/21)、118.47円(3/18)、118.18円(3/16)。


 FOMC(米連邦公開市場委員会)は先週16日の会合で、0.25パーセントの利上げを決定。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、高インフレを制御するために場合によっては0.5ポイントの大幅利上げも厭わないと、この日明言した。金利市場では5月会合の利上げ確率を75%まで織り込んでいる。


 一方、我が国の日本銀行は、先週18日の会合で異次元の金融緩和策の維持を決定。今後の日米金利差の拡大を改めて確認することになり、ドル/円は6年間誰も見ることがなかった119.50円まで上昇した。チャートでは「買われすぎ」のサインが激しく点灯しているが、押し目買いを待つ投資家は増えている。


 ウクライナ戦争は長期化の様相を示している。ロシアとウクライナの停戦条件には大きな隔たりがあり、停戦合意に対するマーケットの期待は日に日に薄れている。その分だけ、欧州のエネルギー供給リスクが大きくなる。

先週のユーロは買い戻しの動きがあったが、上値は限定的だった。


 21日のユーロ/円は131円台で「横ばい」。


 24時間のレンジは131.38円から131.97円。円安とユーロ安で狭いレンジ取引となった。
131.53円からスタートして夜の初め頃に高値131.97円をつけたが、ユーロ/ドルが下げて131.38円まで押し戻される。終値は131.63円(前日比▲0.04円)。


 レジスタンスは、131.97円(3/21)、132.39円(14日高値)。
 サポートは、131.57円(3/21)、131.19円(3/18)。


 21日のユーロ/ドルは「ユーロ安」。24時間のレンジは1.1010ドルから1.1070ドル。 


 夜の初め頃に1.1070ドルまで上昇したが、1.11台には乗せられず、ずるずると押し戻されて明け方1.1010ドルまで下げて安値をつけた。終値は1.1016ドル(前日比▲0.0033ドル)。


 レジスタンスは、1.1070ドル(3/21)、1.1119ドル(3/18)。
 サポートは、1.1010ドル(200時間移動平均)、1.1003ドル(3/18)。


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今週の 重要経済指標 

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主要指標 終値

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今日の為替ウォーキング

今日の一言

戦争とは、敵の意思を屈服させることを目的とする武力行使である


Hit Me With Your Best Shot

 FOMCは、3月17、18日に行われた定例会合において、政策金利であるFF(フェデラルファンド)金利を0.25ポイント引き上げることを決定した。米国の中央銀行であるFRBは、1980年代以来40年ぶりとなる大インフレに立ち向かう強い意志を示した。


 会合後のパウエルFRB議長の記者会見はタカ派的だったが、ドットチャートはそれ以上にタカ派的だった。ドットチャートとは、FOMCメンバーが予想するFF(フェデラルファンド)金利の見通しだ。


 ドットチャートが描く2022年末のFF金利は1.875%で、3カ月前の0.875%から大幅に上方修正された。

1回の利上げ幅を0.25ポイントと仮定すると、利上げ回数は今回も含めて3回から7回へ引上げられたことになる。これは今年残り6回の全ての会合で利上げを実施することを示唆している。これで終わりではない。2013年末のFF金利見通しは2.75%。来年度はさらに3.5回の利上げを予想している。


 ドットチャートに関してもうひとつ興味深い点は、金利予想のレンジが昨年12月時点の0.75ポイントから1.75ポイントへと大きく広がっていることだ。


 これは、FOMC会合でただ一人0.50ポイントの利上げを主張した、タカ派中のタカ派セントルイス連銀のブラード総裁が、3.125%という突出した予想を出したせいもある。しかし金利予想の広いバラつき2023年以降も見られる。FOMCメンバーの大きく見解が割れているのは、それだけ米経済の先行きが非常に不透明だということだろう。


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今日の注目通貨:ドル/円

今週の予想レンジ ↑120.85円 ↓116.66円 

 今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は118.75円。
118.75円より上ならばドル買い優勢、118.75円より下ならばドル売り優勢。


121.69円    : 2016年 高値
121.65円    :     第4レジスタンス(HBO)


120.85円     :    第3レジスタンス
120.05円    :     第2レジスタンス 


119.80円    :     第1レジスタンス
119.50円    :     03月 高値


118.75円 : ピボット


118.61円    : 2017年 高値


117.70円    :     第1サポート
117.64円    :     03月 61.8%
117.46円    :     第2サポート
117.07円    :     03月 平均値


116.66円    :     第3サポート
116.50円    :     03月 38.2%
116.44円    :    2022年 平均値


115.86円    :     第4サポート(LBO)


114.65円    :     03月 安値


113.47円    :     2022年 安値


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(荒地 潤)