今日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは129.00円↓下値メドは126.50円円:4月卸売物価指数;前年比10%:全てが輸入インフレ
米利上げ:米GDP急落なら利上げ中止の可能性も
インフレ:米国の燃料費は20%アップ、平均実質賃金は3.1%下落
原油価格:米国がベネズエラに対する制裁を緩和。ベネズエラ産原油の輸入再開を検討
債券市場:NY連銀総裁「米債券市場は機能不全を起こしていない」
ウクライナ戦争:ロシア産天然ガス禁輸措置にドイツ、オーストリアが反対
ウクライナ戦争:金融市場の専門知識と軍事の専門知識は必ずしも一致しない
食糧危機:インド政府が小麦輸出禁止。インドは世界8位の小麦輸出国
5月24日(月曜)、週明けのドル/円は127円台後半で「横ばい」。
24時間のレンジは127.15円から128.06円。値幅は0.91円。
2022年の101営業日目は127.85円からスタート。
東京時間朝は円安方向に動き、128.06円まで上昇したが、128円台からの売りは強く、先週金曜日の高値(129.30円)を超えられなかった。来日中のバイデン大統領が「中国が台湾侵攻なら軍事介入」と明言したことで、昼前に127.15円まで円高方向に動いた。
バイデン大統領が、トランプ時代の対中制裁関税の最大6割近くの引き下げを検討していると述べると、一転ドル買い戻しが優勢になった。しかし128円には戻ることができず、終値127.89円(前日比▲0.30円)。
米国政府が対中関税を撤廃するならば、中国の輸出回復を助け、アジア経済全体のメリットにつながる。その一方で、米国内政治的には、中間選挙でバイデン大統領の不利に働くとの見方も多く、実現は不透明だ。
レジスタンスは、
128.06円(5/23)
128.30円(5/20)
128.94円(5/19)
サポートは、
127.15円(5/23)
127.03円(5/19)
126.92円(4/27)
この日のドルは下落した。ECBの強気な利上げ発言がきっかけとなって、ドルはユーロに対して売られた。FRB(米連邦準備制度理事会)で最もタカ派のブラード・セントルイス連銀総裁が、2023年の「利下げ」を示唆したことも、ドルの上値を抑えた。
この日のドル/円に関しては、ユーロ/円や豪ドル/円などクロス円が大幅に上昇したせいで、円高に動くことができず、横ばいで終わった。ドル高ピークを材料にした取引はまだ続くと考えられる。ユーロや豪ドルの買い戻しが一服したあとは、ドル/円の番がくると期待する。
23日のユーロ/円は「ユーロ高」。24時間のレンジは134.66円から136.80円。
135.04円からスタートして、東京時間昼に135円を割り134.66円までユーロ安に動いたが、 欧州市場から大きく反転。明け方には136.80円までユーロ高が進んだ。勢力を保ったまま、終値は136.74円(前日比+1.68円)。
ラガルドECB(欧州中央銀行)総裁はこの日、第3四半期末(9月末)までに、「マイナス金利を終了する」考えを示した。現在▲0.5%に設定されているデポ金利を7月と9月の会合で連続して利上げして0%にすることを意味する。これだけでもかなりタカ派的だが、ECBタカ派からは、「7月利上げでは遅すぎる」との批判がでている。
レジスタンスは、
136.80円(5/23)
137.71円(5/11)
138.08円(5/10)
サポートは、
134.65円(5/23)
134.58円(5/20)
133.93円(5/19)
ユーロ/ドル
レジスタンスは、
1.0698ドル(5/23)
1.0739ドル(4/26)
1.0813ドル(4/25)
サポートは、
1.0555ドル(5/23)
1.0532ドル(5/20)
1.0460ドル(5/19)

主要指標 終値

今日の為替ウォーキング
今日の一言
あなたが現実を飲みこまなければ、現実があなたを飲みこんでしまう
Reelin' In The Years
新型コロナ感染という2年間続いた悪夢がようやく終わりに近づき、世界は少し明るくなるだろうという期待を、ロシアがウクライナ軍事侵攻によって打ち砕いた。
ロシアが非友好国に対して天然ガスや原油などの天然資源を戦略兵器として使用したことで、エネルギー安全保障は世界経済にとってこれまで以上に重要な意味を持つようになっている。
欧州がロシアに経済制裁をしようとしても、エネルギーに関してはロシアの設定した価格や条件に従う「価格追随者」的立場であるため限界がある。EU(欧州連合)は、ロシアに対する天然ガス代金のルーブル払いを「制裁に反していない」と方針変更した。事実上の屈服である。
日本は世界最大のLNG(液化天然ガス)輸入国だ。ロシアからの輸入比率は低いので欧州のような問題に直面することはないが、エネルギー価格の世界的な高騰は日本経済にダメージを与える。エネルギー輸入への依存度が高ければ高いほど、スタグフレーションの脅威は大きくなる。
中央銀行は過去数十年間、エネルギー価格の上昇は家計の可処分所得の減少であると捉えてきた。エネルギー価格の急上昇は消費行動を縮小させるが、その結果、インフレ期待は暴走することなく、安定的に維持されてきたのだ。
しかし、インフレがエネルギー価格にとどまらず、広範な商品に及ぶ現在の状況においては、インフレ期待は逆に不安定になり、1973年に日本を襲ったような、オイルショックによる「狂乱物価」が発生するおそれがある。

今週の 注目経済指標

今日の注目通貨:ドル/円
今週の予想レンジ ↑130.92円 ↓125.41円
今週のドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は128.17円。
128.17円より上ならばドル買い優勢、128.17円より下ならばドル売り優勢。
2022年現時点の高値は131.35円、安値は113.47円。
1日の最大値幅は3.08円、平均値幅は0.99円。
2022年の値幅は17.88円。
2021年の終値(115.09円)に比べて12.84円の円安。
131.97円 : 第4レジスタンス(HBO)
131.35円 : 2022年 高値
130.92円 : 第3レジスタンス
129.87円 : 第2レジスタンス
129.70円 : 05月 61.8%
129.54円 : 第1レジスタンス
129.19円 : 05月 平均値
128.68円 : 05月 38.2%
128.17円 : ピボット
127.03円 : 05月 安値
126.79円 : 第1サポート
126.46円 : 第2サポート
125.41円 : 第3サポート
124.36円 : 第4サポート(LBO)
2022年 ドル/円データ

2022年ドル円データ

(荒地 潤)