今日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは151.00円 ↓下値メドは150.30円AI:20年以内に、人間が制御不能になる「超知能AI」が開発される
米利下げ:経済指標弱くならない限り、大幅利下げは期待できない
トランプ再選:対中制裁関税を即時復活か
米経済:長期的にはコロナ禍前の低迷状態に戻りつつある
米長期金利:10年金利は5.0-5.5%が適正。米経済はノーランディングの可能性最も高い
前日の市況
2月26日(月曜)のドル/円は、前日比0.18円の「円安」。
2024年41営業日目のドル/円は150.43円からスタート。東京時間昼前に150.29円まで下落して先週金曜日の安値に並んだ。
今日の見通し
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が、昨年12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で「利下げ検討」発言をして以来、マーケットのドルショートのトレードポジションは急スピードで積み上がった。ところが、今年1月FOMCでパウエル議長が君子豹変して「3月の利下げはない」と利下げに距離を置いたことで、一転手じまいに追われた。
今のポジション状況はフラットな状態からややロングに戻ったところで、ポジションはそれほど積みあがっていない。ドル上昇余地はまだ残っていそうだ。
ドル/円に関しては、日銀の「マイナス金利解除は、緩和政策解除ではない」発言で円安が進むなか、先週つけた年初来高値150.88円を狙う位置につけている。
1月FOMC会合の議事録は、FRBが「早すぎる利下げ」対する警戒感を共有していることを明らかにした。
マーケットでは、FRBの利下げ時期が3月から6月まで後退していて、今年の利下げ合計幅は1.50%から1.00%まで縮小している。29日には重要なインフレ指標である1月の米個人消費支出の発表があるが、このデータが予想より強かった場合、利下げ時期は9月まで後退する可能性がある。
ユーロ/ドルは底堅い。ECB(欧州中央銀行)理事が「FRBより先に利下げすることはない」との考えを示したことで、早期利下げ観測が後退したことも理由。
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
一夜一時を怠らば、百歳の間三万六千時を失う(吉田松陰)
Le Freak
問題は、FRB(米連邦準備制度理事会)が利下げするか否かではなく、いつするのかということである。
ドイツの製造業が崩壊の危機に瀕しているのに、サービス産業の賃金上昇率が高すぎるからと、 あくまで引締めを続ける意思を示すECB(欧州中央銀行)に比べると、FRBは、米国の経済成長により配慮しているようだ。それは、FRBが「物価の安定」だけではなく「雇用の最大化」というデュアルマンデート(2大責務)を負っていることもある。
FRBが成長とインフレのバランスを取りながら、経済をソフトランディングへと誘導しようとしているならば、マーケットが期待するほどの大幅な利下げはない可能性が高い。ECBが成長を犠牲にしてもインフレ低下を最優先する結果、景気後退が起きたならば、年後半には大幅な利下げが必要になるだろう。
FRBの大幅な金利引き下げを根拠とした2024年「ドル安」シナリオは、2カ月で早くも見直しが迫られそうだ。
今週の注目経済指標
今日の重要ブレークアウトレベル
コーンチャート分析
(荒地 潤)