今日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは155.20円↓下値メドは152.80円ドル:ドル高止める材料ない。FRB利下げ見直し、他国中央銀行利下げ、中国の景気刺激策の失望
英雇用統計:英中銀チーフエコノミストが雇用データの不正確さを批判
ECB利下げ:シュナーベルECB理事「中立金利は以下まで引き下げる必要ない」
台湾原発:AIブームで原発利用に前向き
英増税:BOEは増税によるインフレよりも成長リスクを懸念
前日の市況
2月12日(水曜)のドル/円相場の終値は154.42円。前日終値比1.93円の「円安」だった。
この日のFX市場は激しい円安相場となった。
トランプ関税が米国のインフレを上昇させる可能性がある中で、この日発表された米国の1月CPI(消費者物価指数)が予想を上回った。FRBが利下げに慎重になるとの見方が強まりドルが買われた。

2025年31営業日目は152.39円からスタート。安値は東京時間朝に、申し訳程度に下げたときの152.38円。夕方には153円台半ばまで円安が進んでいたが、この日発表された米国の1月CPIがインフレ再上昇傾向を強く示したことで154円台にのせ、さらに未明には、154.80円まで上昇してこの日の高値をつけた。
次の大きいレジスタンスは、2月4日の高値(155.52円)まで大きいものはない。24時間のレンジ幅は1.93円。
パウエル議長は、CPIの結果に対してインフレは終息していないとの見解を示した。FRBの今年の最初の利下げ予想が12月まで後退している。
この日はユーロ/円も大幅に上昇した。円安に加えて、ウクライナ戦争の停戦協議の開始を好感してユーロ/ドルが上昇したため、ユーロ/円は157円台後半から2円のユーロ高に動き161円にあと一歩のところまで迫った。
EU(欧州連合)とトランプ政権が関税問題を巡って解決案を模索しているとのニュースや地政学リスク緩和期待が、ユーロ売りポジションの調整につながった。
2025年 主要指標

今日の為替ウォーキング
今日の一言
独立の気力なき者は必ず人に依頼す、人に依頼する者は必ず人を恐る、人を恐るる者は必ず人にへつらうものなり - 福沢諭吉
Mamma Mia!
1月のCPIは、前年同月比で3.0%上昇し、前月比では0.5%の上昇を記録した。上昇は約1年半ぶりの大幅な増加であり、市場予想の2.9%を上回り、米国のインフレ圧力が依然として強いことを示した。パウエルFRB議長は、インフレが続く場合、利下げを急ぐ必要はないという立場を強めている。市場では、利下げの可能性について懐疑的な見方が強まっている。
1月のCPIは、食料品価格上昇の影響が大きかった。その3分の2は卵の価格上昇だ。卵は15%余り値上がりし、2015年6月以来の大幅となった。米国の卵の平均価格は1ダース1,000円まで上がっている。レストランでは卵1個に50セントの追加料金がかかる「エッグ・サーチャージ」を導入しているところもある。
食料品の上昇は、インフレを招くと批判されているトランプ大統領の輸入関税推進に対する警告となった。米国が食料品を輸入しているメキシコとカナダに対する関税は、インフレをさらに悪化させるとして批判を受ける可能性がある。また企業のコスト上昇につながる不法移民の大量送還など、トランプ政権の政策を危うくする恐れがある。
今週の注目経済指標

ヒートマップ分析


(荒地 潤)