この日のドルは上昇。米株も上昇、債券利回りは低下しました。
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは144.30円↓下値メドは141.70円日銀:日銀の利上げ、遅すぎるか。インフレが米国以上の速度で上昇するおそれ
トランプ関税:8年前に輸入洗濯機に50%関税をかけたことで、米国内の価格は2割も上昇
米利下げ:パウエル議長「政治見通し不透明のなかで利下げペースを落とすのは当然」
FRB:インフレ目標達成は「2027年以降」と予想
ウクライナ:欧州のウクライナ復興にまつわる潜在需要は低いまま
前日の市況
4月22日(水曜)のドル/円相場の終値は143.48円。前日終値比1.85円の「円安」だった。

この日のドルは上昇し、米株も上昇、債券利回りは低下した。マーケットは経済指標ではなく、トランプ政権のその日の気分に反応している。
トランプ大統領はパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長を解任するつもりはないと発言し、ベッセント財務長官は中国との取引に意欲的だと述べた。株式市場は落ち着きを取り戻し、国債市場からはリスクプレミアムが消えた。
2025年81営業日目は141.46円からスタート。この日の安値は東京時間朝につけた141.45円で、ほとんど下げることなく力強く円安に向かった。143円台にのせたあと実需の売りなどに押し戻されて一時141円台まで押し戻される場面もあった。
しかし、トランプ政権が対中関税を50%近くまで引き下げる考えを示したことがリスクオンとなった。

2025年 主要指標 終値

今日の為替ウォーキング Wonderwall
今日の一言
ベストな結果を予測することが、生きていくのにベストな方法である
Wonderwall
トランプ大統領は、中国に対する新たな関税率を今後数週間以内に発表すると明らかにした。現行の対中関税145%を1/3近くまで引き下げる可能性がある。同じことが少し前にもあった。トランプ大統領がスマートフォンやPCに対する相互関税の適用除外を認めたが、その舌の根の乾かぬうちに「半導体税」を導入すると発表した。
これが深淵なる戦略なのか、それとも単に関税のマスタープランが欠如しているだけなのか、見方が分かれている。しかし、関税を発動しては取り消し、そして新しい関税の導入を予告するようなことが数日から数カ月周期で繰り返される状況では、投資家が長期投資に戻ることはない。対米投資に慎重になる。
米国との貿易は多くの経済にとって重要であることは確かであるが、いかなる国にとってもそれが経済活動の最も重要な部分というわけではないのだ。


今週の注目経済指標

ヒートマップ分析


(荒地 潤)