業況底打ちでAPソリューション事業が回復、TCB先端ビジネスに勢い
現地コード 銘柄名 00522ASMPT
(エーエスエムピーティー)
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51.85HKD
(4/30現在)
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オランダASMインターナショナル傘下の半導体製造装置大手、ASMPTの2025年1-3月期決算は、売上高がガイダンスの中央値に着地し、粗利益率はAP(先端パッケージング)ソリューションとTCB(サーマルコンプレッションボンディング:熱圧着)ツールの製品構成の改善により、前四半期比で3.7ポイント上昇した。純利益は8,400万HKドルと、市場予想を上回った。
1-3月期の売上高は前年同期比横ばいの31億HKドル。製品構成比の改善が寄与し、粗利益率は40.9%と、前四半期比で3.7ポイント改善した。これが研究開発費の増大を吸収し、営業利益率も前年同期比5ポイント改善している。為替差損は3,400万HKドル。純利益は54%減の8,400万HKドルにとどまったものの、市場予想から27%上振れた。
続く4-6月期の売上高に関する経営陣のガイダンスは4億1,000万-4億7,000万米ドル。
経営陣は米中関税合戦について、顧客への影響の予見が困難になるものの、事業運営への重大な影響を想定していない。短期的な受注の急増以外に、同社は顧客による北米や相互関税率の低い地域への設備移転を見込み、新たな製品需要の創出に期待している。
TCBの受注や納品状況は好調。1-3月期には新規のHBM顧客を獲得したが、新たな注文は「HBM4」向け。TCB技術における同社のリーダーシップの強化につながる最先端のソリューションとなる。また、主要ファンドリー向け第2世代C21WフラックスレスTCBの資格取得やパイロット生産も順調に進行中。早ければ年内の受注獲得を見込む。
BOCIはAI関連以外の需要が2025-27年に軟化するとみて、SMT部門の予想売上高を14%減額。製品構成の改善で、全体の粗利益率は40%超を維持するとしつつ、この3年間の予想純利益を25%、4%、2%下方修正した。
(Bank of China int.)