2025年1-3月期に過去最高益を予想、スマホ・IoT家電・EVがそろって好調

現地コード 銘柄名 01810

小米集団


(シャオミ)


株価 情報種類

49.95HKD
(5/2現在)


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 小米集団の2025年1-3月期の純利益について、BOCIは四半期別で過去最高益となる97億元を見込み、市場予想を大きく上回るとみている。スマートフォン旗艦モデル「Xiaomi 15/15 Ultra」や大型家電の販売好調、耐久財買い替え補助金制度による販促効果、最新EVモデル「SU7 Ultra」の投入、EVの納車ペース加速、営業費用の抑制などが背景。

次の支援材料としては、新たなSUVモデル「YU7」の投入を挙げ、北京工場2期の生産ラインの整備で、6-7月のデビュー後に即時、納車が始まる見通しを示した。また、IoT家電事業とEV事業に対する楽観見通しを反映させる形で利益見通しを増額修正し、株価の先行きに強気見通しを継続。同社の卓越した売上高成長力や研究開発効率に起因する潜在的な利益成長力を「市場は過小評価している」と指摘している。


 BOCIは1-3月期の予想売上高と調整後純利益を1,090億元(修正前1,020億元)、97億元(同84億元)に上方修正した。買い替え補助金制度によるIoT家電の販売上振れと、EVの順調な納車状況、「SU7 Ultra」の貢献をその理由としている。


 部門別に見ると、BOCIはEV部門の1-3月期の売上高について、前四半期比10%増の186億元を見込む(納車台数は同8.9%増)。粗利益率の改善により、調整後純損失は300億元まで縮小するとみる。また、新型モデル「YU7」の投入や車両生産能力の増強を理由に、2025年、2026年の出荷台数見通しを42万台、69万5,000台に上方修正。両年の予想売上高を2-5%引き上げ、それぞれ1,128億元、1,841億元とした。EV事業の目標株価を30.15HKドルに設定している。


 一方、スマホ部門を見ると、同社の1-3月期の世界出荷台数は前年同期比3%増の4,180万台。うち中国国内では「Xiaomi 15/15 Ultra」の好調により、同40%増の1,330万台を記録した(IDC調べ)。

BOCIはメモリ価格の回復を受け、スマホの粗利益率予想を13.6%から12.5%に引き下げながらも、売れ行きを楽観。2025年下期には世界的なブランド認知度の向上などから、特にハイエンドスマホの出荷増の勢いが続くとみる。


 この他、IoT家電部門の1-3月期の業績は、買い替え補助金を追い風とした国内のテレビ、タブレット、大型家電の販売好調を受け、市場予想を上回るとの見方。1-3月期の部門売上見通しを前年同期比50%増の310億元に上方修正。製品構成の改善で、粗利益率は前四半期比1.5ポイント高の22%に達するとみている。


 BOCIは2025年、2026年、2027年の調整後EPS(1株当たり利益)予想を4%、6%、6%増額修正。2026年予想PER(株価収益率)22倍に基づき、従来型ビジネスの価値を1株当たり45.1HKドルと算出。新規のEV事業の目標株価30.15HKドルを足し合わせ、SOTP(サムオブザパーツ)方式に基づく同社の目標株価を引き上げた。引き続き、同社をトップピック銘柄としている。


(Bank of China int.)

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