2014(平成26)年5月13日

トルコ・ソマ炭鉱爆発事故

 


 2014年5月13日、トルコ西部マニサ県ソマの「ソマ炭鉱」で爆発事故が起こりました。


 同月16日時点で283人の死亡が確認され、多くの労働者が地下に閉じ込められていたましたが、煙や炎に阻まれて救助作業は困難を極めたと言われます。


 翌17日に捜索活動は終了、死者は301人となり、トルコ史上最悪の炭鉱事故となりました。


 トルコの石炭火力は全発電量の28%を占め、政府主導の積極的な石炭政策は利益重視となり、民営化以降の収益はそれ以前の4倍という成長を遂げましたが、作業員の労働環境への配慮が二の次とされているとの声が上がっていた矢先の事故でした。


 アンカラやイスタンブールでは、事故原因は政府と鉱業関係者らの管理不備にあるとして抗議する数千人のデモが発生しています。警察は催涙ガスや放水砲で対応し鎮圧。事故当時の首相エルドアンは、定期点検でも異常は見当たらず、政府に責任はなく「このような事故は起こるものだ」と発表し、炭鉱の責任者も16日、一切の過失を否定していました。


 しかしトルコ紙「ミリエト」が入手した、今回の事故に関する専門家の暫定報告書では、一酸化炭素検知器の不足や、天井に金属ではなく木材が使用されていたことなど、同炭鉱における数件の安全規定違反があったことが指摘されています。


 


2014年5月13日の日経平均株価終値は

13,953円73銭


ライター FIX JAPAN 前沢ともあき


 


(トウシル編集チーム)

編集部おすすめ