1975(昭和50)年5月16日

シッキム王国が、国民投票の結果に基づきインドに合併

 


 1975年5月16日、シッキム王国が滅亡しました。


 シッキム王国は、インド、シッキム地方(現シッキム州)に存在した王朝で、チベット系民族が治めていた国です。


 シッキムは隣国のブータンより少し小さいチベット仏教を重んじる伝統国家でしたが、ブータンとの違いは、英国統治時代に国力を保つため、また国の近代化、開発のために外国人労働者として受け入れたネパール系住民の数が、実に人口の75%を超えてしまったことです。


 最初2%程度にすぎなかったネパール系住民がいつの間にか多数派となり、第2次世界大戦後、民主化が進められた際、少数派となったチベット系王党派は権力を維持することができませんでした。


 チベット人とネパール人勢力との間に争いが起き、1975年にインド軍が介入。その後の国民投票でインドへの併合が可決されました。


 投票という民主政策の上では、少数派となったチベット系住民に勝ち目はなく、シッキム王国は事実上、移民により国が消滅した一例となったのです。


 


1975年5月16日の日経平均株価終値は

4,544円98銭


ライター FIX JAPAN 前沢ともあき


 


(トウシル編集チーム)

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