2023年8月に一度取材させていただいた優待&高配当で資産構築し、40代でFIREした個人投資家・ペリカンさん。当時は年間配当が約500万円でしたが、今ではなんと年間配当700万円を突破! トランプショックや物価高などもあり、安定した右肩上がりではなかったはず。

ベテラン投資家・ペリカンさんがこの2年間で何をしたのか伺ってみました!


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▼ペリカンさんプロフィール

この2年間で年間配当金が200万も増えた!何をしたの?株主優待×高配当投資家・ペリカンさんインタビュー前編
投資歴27年のベテラン投資家。為替→国内株→優待&高配当という流れで投資を続け、2019年に会社を辞めてFIRE。現在は、資産約3億円、年間約700万円の配当で生活しながら、改めて真剣に投資と向き合う日々。ブログやSNSで資産やポートフォリオを公開しつつ、お金にまつわるちょっと得する情報を発信中。奥さんとお子さん二人の4人家族。ブログ: 40代でFIRE!ペリカンブログ-株主優待と高配当投資 X(旧Twitter): @Pelican_Blog インスタグラム: pelicanutai

ペリカンさんの投資ロードマップ
この2年間で年間配当金が200万も増えた!何をしたの?株主優待×高配当投資家・ペリカンさんインタビュー前編
ペリカンさんの投資ロードマップ

配当金200万円増えた!この2年で変わったことは?

トウシル:ペリカンさん、お久しぶりです! 以前取材したのが2023年8月なので、ちょうど2年ぶりです!


 ペリカンさんのXをときどき拝見してたんですが、2年前に「年間配当金が500万円くらい」っておっしゃってたのに、今「700万円くらい」になってます。200万円も増えているんですが、スゴイですね!


ペリカンさん:はい。株主優待と高配当銘柄のハイブリッド投資で、配当利益は年間700万円に達しました。楽しく攻めて投資しています。


トウシル:2023年当時は保有銘柄のうち日本株が65%ぐらい、内30%ぐらいが優待銘柄、というお話だったんですが、今の比率はどんな感じでしょう?


ペリカンさん:あ、日本株の保有割合が少し増えたと思います。


トウシル:昨今、あんなに米国株が調子よかったのに、日本株が増えたんですか?


ペリカンさん:はい。今年4月にトランプショックで日経平均株価が暴落したでしょう? その時に、「これはチャンスだ!」と思って、欲しかったけど高くて買えなかった銘柄を買いまくりました。約2,000万円くらい買ったと思います。


トウシル:おお! それはスゴイですね。


ペリカンさん:はい。要らないものは売却して購入資金をつくったんですが、それでも足りないので、信用取引を使ってガンガン買いました。普段、信用取引はあんまりやらないんですけど今回はどうしても!と思って。


トウシル:ああいう暴落時って、様子見をしてる間に相場が戻って出遅れる、という方も多い中、さすがベテランですね。


ペリカンさん:投資歴もそろそろ30年近くになりますからね。いろんなショックを見てきて、このショックはすぐ戻る、と思って、なんかテンション上がっちゃって、スタートダッシュしました。いったん信用取引で買い建てた株式を、決済時に反対売買しないで自己資金で買い取る「現引き」で、株式のまま保有したんです。


トウシル:何買ったんですか? ワクワクします。


ペリカンさん:たくさん買ったのはこちらになります。


大暴落!4月7~9日に購入した銘柄

  購入株数/購入時株価→8月4日の終値 株主優待制度 エイチワン(5989) 100株/963円→1,439円 アリ ヤマエグループHD(7130) 100株/2,219円→2,617円 アリ マツダ(7261) 600株/809円→利益確定済み ナシ 萩原電気HD(7467) 100株/2,696円→3,440円 ナシ 都築電気(8157) 100株/1,943円→3,015円 アリ 石油資源開発(1662) 500株/935円→1,077円 ナシ 積水ハウス(1928) 100株/2,932円→3,236円 アリ インターメスティック(262A) 100株/1,341円→利益確定済み ナシ GX NAS100・カバード(2865) 2,300口/942円→1,087円 ナシ ウェルス・マネジメント(3772) 1,000株/832円→1,018円 アリ 山形銀行(8344) 200株/1,112円→1,515円 アリ MS&AD HD(8725) 1,000株/2,560円→3,210円 ナシ 澤藤電機(6901) 100株/754円→971円 アリ

トウシル:たくさん買われましたね! この中でも、「買って大正解だった!」っていう銘柄はありますか?


ペリカンさん:どれも、現在の終値が買値を上回ってるので、買って正解だったとは思います。中でも MS&ADホールディングス(MS&ADインシュアランスグループホールディングス:8725。 傘下に三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険などを抱える損保の大手銘柄)は、株価が3,000円を割ることがなくてなかなか買えなかった銘柄なので、たくさん買えてスゴイうれしいです!


トウシル:狙っていた銘柄が、やっと下がったチャンスだったんですね。


ペリカンさん:はい。また、今回の暴落は、別のメリットもありました。4月7日に、一時的に含み損になった保有銘柄がいくつかあったんですが、含み損になったタイミングで、保有株の売却と買いを同時に行いました。


 もともと1,000円で購入した銘柄が900円に下がってしまった場合、100株保有だったら1万円損するんですけど、やっぱりその銘柄は保有し続けたいので、売ると同時に信用買いをして、購入単価を下げるんです。こうしておくと、少し税金が返ってくるんですよ(笑)。


トウシル:なるほど。ほんの短期間でそれだけの判断と売買を済ませないといけないなら、様子見をしている時間なんてないですよね。


ペリカンさん:はい。逆に、今年のお盆中みたいに、日経平均最高値更新中! みたいな、株価が調子いいときのほうが、やることがなくて退屈です(笑)。長期投資やってる人のあるあるだと思います。


銘柄選びに加えた「DOE採用」って何?詳しく教えて!

トウシル:2023年取材時には、銘柄選びの基準は以下の3点、とおっしゃっていました。


[1]配当利回りが好調、株価純資産倍率(PBR)1倍以下、株価収益率(PER)10倍程度、連続増配している成長企業
[2]ホームページに出ている中期経営計画で、経営状態が良好な企業
[3]ホームページに出ている社長が笑顔


 あれから2年たち、経済状況もかなり変わったと思います。この2年間で何か、投資ルールや銘柄選びの基準で、ペリカンさんが変えたことはありますか?


ペリカンさん:[1][2][3]は以前と変わらずなのですが、これに一つ加えた条件があります。配当方針に「株主資本配当率」(DOE:Dividend On Equity ratio)を採用している企業です。


トウシル:あまり聞き慣れない言葉が出てきたのですが、これはどういう基準なのでしょう?


ペリカンさん:株主資本配当率は、企業が株主資本に対して、どのくらい配当を還元しているかを表す指標です。


トウシル:配当性向とどう違うんですか?


ペリカンさん:配当性向は、当期純利益に対する配当額なので、会社がもうかった場合は株主還元がありますが、経営がうまくいかなくて損益が出ちゃった場合は配当金が出ませんよね? 一方で、DOEは、株主の出資分と企業が保有している内部資金の合計である「株主資本」に対する配当額なんです。


 簡単に言うと、DOEを3%とか5%とか設定している企業は、一時的に業績が落ちてもそうそう減配しません、と明言しているということ。


 毎年利益が上がろうが下がろうが、投資を通じて出資してくれてる株主には、設定したDOEの%分、ちゃんと配当を返しますよ、という企業側の姿勢が読み取れます。


トウシル:なるほど。DOE採用しています!と宣言している企業は、相当、財務や業績に自信があるっていうことなんですね。


ペリカンさん:そうなんです。


トウシル:でもそうしたら、企業が損失を出しているのに、株主に分配するために身を削る…ということもありえますか?


ペリカンさん:そうそう。想定以上にもうからなかった時でも、痛みをこらえて配当を出さなきゃいけない、というケースも出てきます。


トウシル:うわー。企業的にはけっこう…キツイ状態ですね…。


ペリカンさん:ですよね。ただ、DOE採用、という施策を発表する企業は、1回や2回、決算が悪くても持ちこたえられたり、回復の方向性が見えていたりするなど、土台がしっかりしている企業が多いんですよ。


トウシル:最近DOE採用する企業は増えてきているんですか?


ペリカンさん:増えてると思います。企業側も、できれば個人投資家を増やして長期で保有してほしい、っていう意図があるので、DOE採用する企業は検索するとかなり見つかります。


トウシル:なるほど…。パッと目立つ高額クオカードなどの高い優待をばらまいて、個人投資家が集まったらすぐ優待廃止、みたいなことになりにくいんですね。


ペリカンさん:そうそう。トヨタグループや損保業界など東証プライム上場企業のいくつかが、持ち合い株式解消するなどの傾向がみられます。複数企業間で株式を持ち合うと、安易に経営に口出ししない株主の比率が高まって安定するんですが、株主による経営監督機能が低下しちゃいます。


 持ち合いが減った分、じゃあその受け皿は?っていうことになると、やはり新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)で増えた個人投資家に企業側も期待したいところだと思います。短期売買で利益を追うのでなく、中長期でしっかり応援してほしい、自社のファンを増やしたい、という意図の表れでしょうね。


トウシル:店頭でどっちの商品を買おうか…と迷った時、自分が株を持ってるメーカーを選びますよね。優待で送られてきた新商品が気に入ったらリピート買いしたりするだろうし…。そう考えるとなんか、投資も経営も割と、数値でバシッと割り切れない泥臭さがありますよね…。


ペリカンさん:人間臭いですよね(笑)。


トウシル:その頼れる指数のDOEを採用しているかどうかは、どこで見たら探せますか?


ペリカンさん:あ、けっこうあちこちに掲載されてますよ? 会社四季報オンラインなどで、DOEっていうキーワードをいれると、バババッと90件以上出てきます。

そこから、まだ買われ過ぎていない、配当利回りが高めの銘柄をウオッチして、買える株価だったら買っちゃうだけ。もちろん中期業績や累進配当してるかどうかはチェックしたほうがいいです。


トウシル:新しい武器を手に入れて、年間配当700万円にタッチしたペリカンさんは、さらに高みの「年間配当1,000万円」を目指しています! 後編はペリカンさんに、9~12月に権利付きを迎えるオススメ優待を10銘柄、厳選してもらいました。何をどんな理由で選んだのか、要チェックです!


▼後編はこちら

2025年9~12月権利付き優待、オススメ銘柄10選!株主優待×高配当投資家・ペリカンさんインタビュー後編


(トウシル編集チーム)

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