個人投資家向けに日経平均や為替の見通しなどを聞くアンケートを実施しました。2月の衆院選で与党が大勝し、日経平均は5万8,000円台に乗せました。
はじめに
今回のアンケート調査は2026年2月16日(月)から18日(水)にかけて実施、2,260名を超える個人投資家からの回答を頂きました。
2026年の相場は好調なスタートを切り、その流れは2月に入っても継続しています。とりわけ、2月8日(日)の衆議院選挙で与党が大勝したことを受け、日経平均株価は、政権基盤の安定や政策期待などを背景に5万4,000円台から急伸。12日(木)の取引時間中には、5万8,000円台に乗せる場面をも見せました。
日経平均のDIについては、1カ月先の強気見通しが目立つ結果になった一方で、為替は米ドル円が円高見通しが優勢です。ただ、ユーロ円と豪ドル円はわずかに円安へと見通しが傾いており、円よりも米ドルの強弱の方が意識されている印象となっています。
次回もぜひ、本アンケートにご協力をお願いいたします。
日経平均の見通し「タイミングの良さがもたらしたDI改善」
今回調査における日経平均の見通しDIは、1カ月先が+28.62、3カ月先は+18.95となりました。
前回調査の結果がそれぞれ+4.58、+17.96でしたので、両者共にDIの値を改善させた格好ですが、1カ月先の改善幅の大きさが印象的となっています。
今回のアンケート実施期間の直前に、日経平均が5万8,000円台に乗せるほどの急騰を演じていただけに、目先の先高観が反映されたものと考えられます。
また、回答の内訳グラフを見ると、3カ月先の強気派、弱気派、中立派の割合は前回調査とあまり変わっていません。
そのため、「選挙の結果を受けて、しばらくは強そうだ」というタイミングでアンケートが実施されたことが今回の1カ月先DIの大幅改善をもたらしたといえそうです。
いずれにしても、日本株は1カ月先、3カ月先ともに先高観が維持されていることに変わりはなく、投資家心理が良好であることが示されています。しかし、外部環境、特に米国の動向については、注意しておきたいポイントがいくつか浮上しています。
例えば、11月に行われる中間選挙を意識して、2026年に入ってからのトランプ米大統領は対外的にも対内的も活発に動いており、その発言や行動が市場を揺さぶる場面が今後も増えてくることが予想されます。
もちろん、昨年の相場のキーワードでもあった「TACO(タコ)トレード」が継続し、相場が簡単に崩れることはなさそうですが、先行きの不透明感が強まることで、値動きが荒くなる展開は想定しておく必要があります。
また、AI・半導体相場の変化にも注意が必要です。足元では、「アンソロピック・ショック」に代表されるように、AIの進歩によって既存のビジネスが駆逐される警戒感が強まり、ソフトウエア関連を中心に幅広い銘柄が売られる場面がありました。
そんな中でも、メモリやストレージ関連、データセンターの建設や運営に関わる銘柄などは買われ、相場を支えている面があります。しかし、結局はAI需要を背景としているため、AI投資を主導している米ハイパースケーラーが今後の投資を抑制するような動きを見せ始めた場合には、売り圧力にさらされることになります。
さらに、「アンソロピック・ショック」の場面では、企業へ資金を融資している金融機関の株価も下落する動きがあったほか、足元ではプライベートクレジット(PC)への懸念もくすぶっています。かつてのパリバ・ショックからリーマン・ショックへとつながった時のように、「カネ周り」の滞りを発端に大規模な株価の調整局面へと発展するケースは珍しくありません。
もっとも、現時点で過度に恐れる必要はありませんが、楽観ムードが強い現状であるからこそ、準備や備えを意識しておく必要がありそうです。
外国為替DI:3月見通し「高市政権の積極財政と日米金融政策の綱引き」
楽天証券FX・CFDディーリング部
楽天DIとは、ドル円、ユーロ円、豪ドル円それぞれの、今後1カ月の相場見通しを指数化したものである。DIがプラスの時は「円安」見通し、マイナスの時は「円高」見通しで、プラス幅(マイナス幅)が大きいほど、円安(円高)見通しが強いことを示す。
「1カ月後のドル円はどう動いているとお考えですか?」
楽天証券が、個人投資家を対象にドル円相場の先行きについてアンケート調査を実施したところ、回答者の34.63%が「ドル安/円高」、37.94%が「変わらず」、27.43%が「ドル高/円安」に動くと予想していることが分かった。
円安予想から円高予想の割合を引いて求めたDIはマイナス7.20になった。先月のDIマイナス12.79からは後退したものの、引き続き円高と見る向きが多いようだ。
DIは、マイナス100から+100までの値をとり、DIのプラス値が大きくなるほど、円安見通しの個人投資家の人数が多いことを示し、逆にマイナス値になるほど、円高見通しの個人投資家の人数が多いことを示す。
高市政権の積極財政と日米金融政策の綱引き
2026年1月の米雇用統計(2月11日発表)は、非農業部門雇用者数が市場予想を上回る前月比13.0万人増、失業率も4.3%に低下した。労働市場は持ち直しの兆候を見せているものの、増加の多くが教育・医療部門に偏っており、全体の力強さにはいまだ疑問も残る。
また、1月の米消費者物価指数(CPI)(2月13日発表)は前年同月比2.4%上昇と、前月の2.7%から鈍化し、市場予想の2.5%よりも低い結果となった。
米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策については、2025年12月の利下げ後、パウエルFRB議長は政策金利が中立金利の妥当な範囲内にあるとしつつ、積極的な利下げには慎重な姿勢を見せている。
しかし、シカゴ連邦準備銀行のグールズビー総裁が2月17日、「インフレ率が2%まで低下すれば複数回の利下げを想定する」と発言する一方で、バーFRB理事は米国のインフレ見通しについてはなおリスクが残っているとして、FRBの追加利下げは「かなり先」との見解を表明。現状、当局内でも意見が分かれているようだ。
次に日本国内に目を向けてみると、2025年第4四半期(10-12月期)の実質国内総生産(GDP)成長率(2月16日発表)が前期比0.1%増(年率換算0.2%増)と市場予想を下回る結果となった。これにより、高市政権の経済刺激策への圧力が強まりつつある。
高市政権は「責任ある積極財政」を掲げており、この弱いGDP結果を受けて、政府は積極財政姿勢を強めるとの観測が再び浮上。
片山さつき財務相は2月13日の会見で、高市早苗首相の「行き過ぎた緊縮財政」との認識について、過去の予算がデフレ脱却後の物価高に対応しきれていなかったと擁護する説明をしており、高市政権が今後も財政拡大路線を継続する可能性が高いことを示唆している。
日本銀行の金融政策については、2025年12月に利上げを実施したものの、2月16日の高市首相との会談後、植田和男総裁は金融政策に関する具体的な要望はなく、一般的な経済金融情勢の意見交換であったと述べている。市場では4月の追加利上げ観測も広がる一方、植田総裁は金利に関しての明言を避けており、引き続き緩和的な金融環境の維持を示唆する姿勢も見て取れる。
以上の状況から、ドル円相場では、高市政権の積極財政と日銀の金融政策正常化の模索、そして米国経済の動向とFRBの政策スタンスという、日米双方の金融・財政政策の綱引きが続くと思われる。
これに加えて、日本の当局による為替介入への警戒感がドル円相場の上値を抑制する主要因ともなるため、足元の153~154円台を中心とした調整局面(2月19日寄稿時点)から、一時的に上昇する局面が見られる可能性があります。ただ、日本の当局による介入警戒感と米国の長期的なドル安リスクが上値を重くし、大きく円安方向へ動くことは限定的とみられる。
ユーロ円
ユーロ円相場の先行きについては、回答者の25.62%が「ユーロ高/円安」、53.67%が「変わらず」、20.72%が「ユーロ安/円高」に動くと予想していることが分かった。
円安予想と円高予想の差であるDIは+4.90と、前回の+1.04から増加した。
豪ドル円
豪ドル円相場の先行きについては、回答者の22.48%が「豪ドル高/円安」、58.88%が「変わらず」、18.64%が「豪ドル安/円高」に動くと予想していることが分かった。
円安予想と円高予想の差であるDIは前回マイナス0.54から今回+3.84と、円高から円安へ見方がシフトした。
今後、投資してみたい金融商品・国(地域)
楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト 吉田 哲
今回は、毎月実施している質問「今後、投資してみたい金融商品」で「国内株式」を、「今後、投資してみたい国(地域)」で「日本」を選択した人の割合に注目します。
図:今後、投資してみたい金融商品・国(地域)で「国内株式」「日本」を選択した人の割合
2026年2月の調査で、「国内株式」を選択した人の割合は74.60%、「日本」を選択した人の割合は87.01%でした。
これは、調査実施時点で10人中7人以上の回答者が「国内株式」を、同8人以上の回答者が「日本」を、今後投資してみたい金融商品あるいは国(地域)として、認識していることを意味します。
図のとおり、第1次高市内閣発足直前の2025年9月は、「国内株式」が66.78%、「日本」が80.28%でしたが、翌10月の同内閣発足をきっかけに上昇しはじめ、2026年2月の第2次高市内閣発足を受けて上昇に勢いがつきました。
特に、この勢いを加速させたのは、第2次高市内閣発足の直接的なきっかけとなった、衆議院議員選挙(2月8日投開票)での自民党大勝の影響が大きいと考えられます。(今回の楽天DIの調査は、同選挙後の2月16日から18日にかけて行われました)
前回の本欄で、同選挙の投開票日後、選挙の結果を受けて楽天DIの当該質問の調査結果が変動する可能性があると述べました。実際に、与党大勝→政策実施への期待膨らむ→関連する「国内株式」「日本」の割合上昇、という動きが目立ちました。
「国内株式」と「日本」の割合が上昇していることは、日本の個人投資家の間で積極財政、物価高対策、各種成長投資、安全保障・外交政策を中心とした、同内閣が掲げる政策実施への期待が膨らんでいることを示しているといえます。
引き続き、日本の政治情勢および、「国内株式」「日本」を選択した人の割合の推移に、注目していきたいと思います。
表:今後、投資してみたい金融商品 2026年2月調査 (複数選択可)
表:今後、投資してみたい国(地域) 2026年2月調査 (複数選択可)
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(楽天証券経済研究所)

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