供用開始13日で一時閉鎖となった羽田空港第2ターミナル国際線エリアで、羽田空港のANA地上係員の頂点を決める「Haneda's Prideコンテスト」が実施。アドリブ力の求められる突飛な質問や、コロナ禍ならではの質問が飛び出しました。
2020年3月に供用開始されたものの、その13日後に新型コロナウイルス感染拡大の影響で一時閉鎖となった羽田空港第2ターミナルの国際線エリア。TBS系列のテレビドラマ『半沢直樹』のロケ地にもなったこの場所で、ANA(全日空)が2020年10月20日(火)に開催したのは、同空港のANA地上係員ナンバーワンを決める「Haneda's Prideコンテスト」です。
ANA「Haneda's Prideコンテスト」の様子(2020年10月20日、乗りものニュース編集部撮影)。
羽田空港にいるANAの地上係員は2350人とのこと。このなかから選抜された24名が、空港のチェックインカウンターを模した会場で、旅客対応のデモを披露し、羽田空港のANA地上係員ナンバーワンを競っていました。
ANAのスタッフが扮した旅客者は様々なエクスキューズを投げかけてきます。なかには「プロテインは機内に持っていけるのか」のような「突飛」な質問も。これに対して出場スタッフは「液体であれば機内持ち込みはできない、粉末状のものなら持ち込みできる」などと回答していました。
コンテストは昨年も実施していますが、今年は新型コロナの影響で内容も大きく様変わり。先述のとおり実際の空港フロアで実施されたこと以外にも、ANAでは新型コロナを機に新搭乗スタイル「ANA Care Promise」を打ち出していることから、質問もこれに関連するものが飛び出していました。
2350人の頂点 普段の業務でも「心配り」が凄かったたとえば、ANAスタッフ扮する旅客者は「消毒アイテムである『クレベリン』は機内に持ち込めるのか」「子どもが小さくてマスクがつけられない」などの問いかけをしており、前者であれば「クレベリンは保安上の危険物にあたるため搭載できない」、後者は「小さい子どもであればマスクをつけなくても問題はない」など、コロナ禍に関連する質問への対応スキルも問われていました。
審査の結果、今回グランプリに輝いたのは、城谷友加里さん。

ANA「Haneda's Prideコンテスト」の受賞者。左から2番目がグランプリの旅客6課の城谷友加里さん(2020年10月20日、乗りものニュース編集部撮影)。
なお、準グランプリ2名に荒舩那留美さん、山下理恵さん、特別審査委員賞1名に上木政祐さんが選出されています。
ちなみに「ANA Care Promise」関連の質問は、実際の接遇でも頻発するそう。「ほかのお客様から『マスクを着けていないお客様がいる』との報告を受けても、すぐに決めつけず、マスクを着けていないお客様にご事情を伺い、代案を出していきます」(上木政祐さん)。また「どうしても搭乗前には、早く乗りたいとお客様同士の間隔が詰まることが多いので、呼びかけを徹底していくことで、全てのお客様の安心感向上を図っています」(城谷友加里さん)と報道陣の質問に対して答えていました。