JR東日本が、「新幹線オフィス」実証実験について概要を発表。2021年2月に、東北新幹線の対象列車に、「リモートワーク推奨車両」が設定されます。

追加料金は不要で、ツールの貸し出しなどもあるそうです。

隣の席に人が来ない形で

 JR東日本が2020年12月22日(火)、「新幹線オフィス」の実証実験について概要を発表しました。

 輸送サービスにおける新たな付加価値の提供を目指すJR東日本が、昨今におけるリモートワークの広がりを受け、新幹線の座席でもウェブ会議を実施できる車両を設定。利用動向や新幹線車内におけるリモートワークの課題、要望を調査するものです。

 新幹線の座席では通常、携帯電話などでの通話を遠慮してもらうことになっていますが、実証実験では、ウェブ会議にも対応できる通話が可能な「リモートワーク推奨車両」を、対象列車に1両設定します。

「新幹線オフィス」はB席とD席使用不可 追加料金不要 JR東...の画像はこちら >>

「はやぶさ」などに使われるE5系(2011年11月、恵 知仁撮影)。

 利用は、対象列車への乗車に必要な乗車券、新幹線特急券を持っていれば可能で、追加料金は不要とのこと。座席指定はないため、満席の場合は利用できません。またA席からE席まで横5列ある座席のうち、B席とD席は、仕事に集中できるよう使えなくなっています。

 利用の際にアンケートへ協力すると、JR東日本が運営するシェアオフィス「STATION BOOTH」の無料利用チケットがもらえます。

 また通信ルーター貸し出しなど、快適で効率的なリモートワークを行うためのツールを試すこともできるそうです(詳細は後日発表)。

「リモートワーク推奨車両」の対象列車と期間は?

「リモートワーク推奨車両」の対象列車と期間は以下の通りです(土休日を除いて実施)。

●2021年2月1日(月)~2月12日(金)
<上り>
はやぶさ108号 仙台(10:21)~東京(11:56)間
やまびこ136号 仙台(10:41)~東京(12:48)間
はやぶさ36号 新青森(16:17)~東京(19:32)間
はやぶさ110号 仙台(17:21)~東京(18:56)間

<下り>
はやぶさ103号 東京(7:56)~仙台(9:31)間
はやぶさ17号 東京(10:20)~新青森(13:29)間
やまびこ63号 東京(13:36)~盛岡(16:54)間
やまびこ141号 東京(14:00)~仙台(16:06)間

●2021年2月15日(月)~2月26日(金)
<上り>
やまびこ128号 仙台(8:39)~東京(10:48)間
やまびこ136号 仙台(10:41)~東京(12:48)間
やまびこ144号 仙台(14:44)~東京(16:48)間
はやぶさ38号 新青森(16:38)~東京(20:04)間
やまびこ156号 仙台(18:44)~東京(20:48)間

<下り>
やまびこ127号 東京(8:08)~仙台(10:11)間
やまびこ135号 東京(11:00)~仙台(13:04)間
はやぶさ21号 東京(11:20)~新青森(14:43)間
やまびこ213号 東京(16:12)~仙台(18:25)間
やまびこ149号 東京(17:00)~仙台(19:04)間

「新幹線オフィス」はB席とD席使用不可 追加料金不要 JR東日本が実証実験へ

新しい働き方のイメージ(画像:JR東日本)。

 JR東日本は、今回の実証実験結果で得られる利用の動向や、利用における課題をもとに、今後さらに快適な新幹線でのリモートワーク環境を提供できるよう検討、また新幹線の移動において、リモートワーク環境だけでなく、輸送サービスにさまざまな付加価値を提供できるよう、次世代のサービス検討をさらに進めていくとしています。

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