クルマの給油警告灯は一部で「貧乏ランプ」とも呼ばれています。その言葉の裏には、「点灯するといよいよヤバイ」という認識もありそうですが、実際、どれほどヤバイのでしょうか。

「貧乏ランプ」その言葉の裏にある認識

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給油ランプ点灯後、どれだけ走れるかは車種やメーカーにより異なる(乗りものニュース編集部撮影)。

「貧乏ランプがついちゃった」

 クルマの給油警告灯が点灯することを、このように言う場合があるようです。もともと方言との説もありますが、ツイッターなどで「貧乏ランプ」と検索すると、“ついちゃった”投稿が多数見られます。

「ガス欠ギリギリまで給油できないほど懐に余裕がない」、あるいは「ギリギリまで1円2円をケチって安いスタンドを探す貧乏性」といった表現とも考えられますが、背景には、「これが点灯したらいよいよヤバイ」という認識もあるでしょう。

 では、世のドライバーはどれくらいのタイミングで給油しているのでしょうか。

 乗りものニュースで2020年に実施した読者アンケートで、442人の解答のうち最多だったのが「燃料計が残り4分の1ほどになったら」(37.1%)、その次が「燃料残量警告灯が点灯したら」(19.9%)でした。ランプが点灯してから給油するという人が2割弱を占めたのです。

「残り4分の1」で給油するという人からは、「いざという時に燃料が尽きないように」「ギリギリまで粘るのは不安」「金額的にちょうどいい」といった意見が見られました。

 一方、「ランプが点灯したら給油」という人からは「給油回数を減らしたい」「燃費計算のため」「タンクが空の方が車体が軽くなり燃費が良くなる」といった意見が。点灯してから給油することにも、それなりに理由があることが伺えます。

ランプ点灯は本当に「ヤバイ」? どれくらい走れるか

 では、ランプがついてからどれくらい走れるのかというと、これはメーカーにより考え方が異なります。

「高速道路でひとつ先のSAまで走って給油できる」との考えで設定しているところもあれば、タンク残量が「15%前後で」というメーカーや、同じく残量「9L前後」で点灯することを基本としているメーカーもあります。

 もちろん、点灯タイミングは車種ごとの燃費やタンク容量も考慮されていますが、カタログ燃費から算出すると、点灯してから100km以上走れるクルマも少なくないようです。

 ただ、高速道路ではガソリンスタンドが撤退するケースもあり、150km以上、長いところでは250kmにわたりガソリンスタンドが存在しない区間もあります。「点灯したらヤバイ」という認識を持って、早めの給油を心掛けるに越したことはないでしょう。

給油ランプ=「貧乏ランプ」? 点灯したらどれだけヤバイのか

早めの給油を意識するに越したことはない。写真はイメージ(画像:Wavebreak Media Ltd/123RF)。

 ちなみに、インフォメーションディスプレイなどに表示される航続可能距離が表示されるクルマもあり、これを給油の目安にする人もいるかもしれません。しかし、この数値は残燃料と最近の走行データから割り出された平均燃費をもとに算出されるケースが多く、直近の走行状況と異なる場合があるので注意が必要です。

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