自動車に「希望ナンバー制度」が導入されて20年以上。4桁の数字を自分好みにすることも、当たり前になってきました。
1999(平成11)年5月に導入された「希望ナンバー制度」。自動車のナンバープレートの4桁数字を、希望する番号にできる制度です。いまでは新車や中古車の購入時に、任意の番号を聞かれるのも一般的になりました。
なかには、多くの人が選ぶ特に人気の番号もあります。人はなぜその番号を選ぶのか、番号に込められた意味を紹介します。
ミニクーパーのドライバーのあいだには、ナンバープレートの「人気の番号」が存在する(画像:写真AC)。
任意の番号を選べるとはいっても、人気の番号は抽選の対象です。「・・・1」「・・・7」などの1ケタ、あるいは「8888」などのゾロ目番号には、全国一律で抽選対象となっているものがあります。
それ以外で全国的に人気のナンバーとしては、たとえば「1122」と「2525」が挙げられます。
「1122」(いい夫婦)は家族愛をアピールする番号として人気です。
また「8」は前出の「8888」だけでなく、「・・・8」「・・88」「・888」とゾロ目全てが全国一律の抽選対象番号です。日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、8は中国でとても縁起の良いナンバーなのだそう。
8が入ったナンバーで“エンジェルナンバー”とも言われるのが、「・358」です。この意味は、仏教の釈迦が35歳と8ヶ月に悟りを開いたことにちなむ、風水で縁起が良い3(金運)、5(帝王)、8(風水における最良の数字)の組み合わせなど諸説あります。
こうしたゲン担ぎのナンバーでもう一つ注目したいのが「5678」。なぜか京都で人気です。これは、4(死)と9(苦)を含めない唯一の連番として、京都で古くから愛されているナンバーのようです。
オーナーなら当たり前? 車種にまつわる鉄板ナンバー他にも”意味深”なナンバーがあります。
●車種やメーカーにまつわる
クルマ好きならこだわりたい希望ナンバー。
●苗字名乗る系
「・510」(後藤)、「3110」(斉藤)などの苗字にまつわるもの。街で見かけたら、「ふーん、後藤さんなんだ」と顔を見たくなるかもしれません。「3110」は、2020年5月に新設された奈良県の「飛鳥」ナンバーで特に人気です。乃木坂46の齋藤飛鳥さんにちなみます。
●推し崇拝系
「飛鳥 3110」もそうですが、アーティストにちなむナンバーは枚挙にいとまがありません。矢沢永吉さんのファンは「・830」(矢沢)、コブクロのファンは「5296」(コブクロ)、ONE OK ROCKのファンは「1096」(「・109」ワンオクなども)、倖田來未さんのファンは「9393」(クミクミ)、初音ミクのファンは「3939」(ミクミク)などなど。ライブ会場で推しの名前が書いてあるタオルを身につければ、同じファンに声がかけやすくなるように、クルマのナンバーもそうしたコミュニケーション上のアイコンになっているのかもしれません。

「飛鳥」の図柄入りナンバー(画像:国土交通省)。
加えて、野球ファンなら広島カープのファンは「51」(鯉)、ヤクルトスワローズのファンは「2896」(つば九郎)など、マスコットキャラクターの語呂合わせにするタイプもあるそうです。