再びのバイクブームともいえる状況のなか、小型バイクだけでなく大型バイクも注目されています。大型といえばハーレーなど海外のイメージがありますが、日本の4大メーカーの最大排気量ラインナップは、今どうなっているのでしょうか。
コロナ禍もあり、バイク人気が高まっています。ホンダ「レブル250」などの小型が特に支持を得ていますが、実は、大型バイク人気も高まっているのです。
それは大型二輪免許の新規取得者数にも表れています。警察庁の運転免許統計によると、2017年の取得者数は約7万人でしたが、そこから3年連続で増加し、202 0年には約8万1000人に。漸減傾向からのV字回復で、7年ぶりの8万人超えとなりました。
こうしたなか、排気量1000ccを超えるような大型モデルにも、近年動きがあります。
1800ccのBMW R18(画像:BMW)。
まず海外メーカーを見てみましょう。量産車として世界最大の排気量とされているのが、2019年にフルモデルチェンジしたイギリスのトライアンフ「ロケットIII」です。その排気量は驚異の2458cc。お値段は税込265万3000円と高額ではありますが、テクノロジーが詰まった一台は、一度で良いから乗ってみたいものです。
そして2020年、大型バイク界に現れた新星がBMWの「R 18」です。
もちろん、大型バイクの代名詞ともいえるアメリカのハーレーダビッドソンも負けていません。最大排気量を誇る「グランドアメリカンツーリング」シリーズは1868ccと、ハーレーの名に恥じない大型っぷりで、複数のモデルがラインアップされています。
では日本の4大メーカー、ホンダ、カワサキ、ヤマハ、スズキの最大排気量車種はどうなっているのでしょうか。
日本の最大排気量はホンダ一強?まず、ホンダで最大排気量を誇るのは、「ゴールドウイングGL1800」です。排気量1833ccは、日本のバイクのなかでも最大で、各国の大型バイクたちともひけを取りません。ゴールドウイングシリーズは日本最強のバイクということもあり、警察の白バイとして用いられてきました。「GL1500」は、要人警護やマラソンの先導といったイベントで見られるほか、新型の「GL1800」は皇居警察などに配備されています。
ヤマハはどうでしょうか。かつては、2代目「V-MAX」が1679ccというゴールドウィングに近い排気量を誇っていましたが、2017(平成29)年8月に生産を終了しています。2022年現在、最大排気量となっているのは、「FJR1300」の1297ccです。
FJR1300 は2001(平成13)年にヨーロッパでデビューし、“スポーツツアラー”という新たなジャンルを生み出した一台でしたが、2021年12月に販売された20周年記念モデルを最後に、ヤマハは国内向け生産を終了すると発表しています。

国内バイクで最大排気量のホンダ ゴールドウイング(画像:ホンダ)。
続いてカワサキ。最大排気量の車種は「Ninja1000SX」と「Z1000」の2台で、いずれも1043ccです。1970年代から連綿と続くZ1000をベースに、新カテゴリーとして2011(平成23)年に打ち出されたのがNinja1000であり、水冷直4エンジンなど基本メカニズムは共通しています。街乗りからツーリングまで、乗る場所を問わないスポーティさと使い勝手の良さから、両車種ともモデルチェンジを繰り返して現在に至っています。
最後にスズキ。最大排気量を誇るのは「Hayabusa」の1339cc。 “20世紀最後の最速マシン”と言われた、あの「隼」の新型、第3世代のモデルです。
隼の初代が登場したのは1999(平成11)年。大幅にモデルチェンジした2代目が2008(平成20)年。そして、2021年、待望の新型「Hayabusa」が誕生しました。