成田空港にはかつて、自動車の洗車機のように「旅客機を丸洗いできる」機械がありました。この設備は、世界的にも唯一無二のものでしたが、現在はありません。

なぜ撤去されたのでしょうか。

世界No1の747ユーザーだったJALならでは…?

 1978年に開港し、今後新ターミナルの設置など、大きな変化が予定されている成田空港。同空港はこの長い歴史のなかで、実は世界唯一の施設を有していたことがあります。それが自動車の洗車機のように「旅客機を丸洗いできる」機械です。しかし現在は撤去されています。なぜなのでしょうか。

成田空港の激レア設備「旅客機丸洗いできる超巨大マシーン」なぜ...の画像はこちら >>

成田空港のJAL機(乗りものニュース編集部撮影)。

 この航空機自動洗機装置は、JAL(日本航空)と川崎重工が共同開発したもの。成田空港の整備場地区の一角、現在の芝山千代田駅(芝山鉄道)のそばに設置されていました。

 洗浄する旅客機は、当時JALの主力機だった「ジャンボ機」ボーイング747シリーズです。同社はかつて、世界で最も多くの「ジャンボ機」を運用していた航空会社でした。

 この装置を使って、5000機以上の747が洗浄されたともされていますが、同社から747が退役したことに伴い、この装置は撤去されることに。

2025年現在、このエリアは駐機場となっています。

 なお、現在の旅客機の洗浄は、スタッフがブラシなどを使用し「手作業」で行われることが一般的です。

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