東京都大田区の自動車ターミナル事業者らが、“自動運転”対応の一般道の実現に向け検討を進めます。自動運転トラックの一大乗り入れ拠点を目指します。

トラックドライバー不足の解消が目的

 東京流通センター(東京都大田区)、日本自動車ターミナル(東京都千代田区)、T2(東京都千代田区)は2025年6月25日、東京都大田区平和島の一部公道にて、一般道での自動運転を前提とした走行ルートの検討と、自動運転トラックの受け入れ方法について協議・検討することで合意したと発表しました。

高速から東京のトラックターミナルまで「ぜんぶ自動運転」実現へ...の画像はこちら >>

T2の自動運転大型トラック(乗りものニュース編集部撮影)。

 T2はトラックの自動運転システムの開発や、自動運転車両による物流サービスを目指しており、2027年から運転者不在の「レベル4自動運転」による幹線輸送サービスの展開を表明しています。ただ、これまでトラックの自動運転の議論は、主に高速道路上が想定されています。

今回3者は、一般道での自動運転トラック走行に必要な路車協調システムの設置や、自動運行と有人運行を切り替える「発着切替拠点」のあり方、そして平和島の「南部流通業務団地」までの一般道での自動走行の実現に向けた検討を行い、大田区はその取り組みを支援する方針です。

 東京流通センターと日本自動車ターミナルが立地する平和島は、都心へのアクセスに加え、東京港や羽田空港にも近く、物流の集積地として機能しています。高速道路から一般道を経由して自動運転車両が顧客の物流施設まで乗り入れ可能となる拠点を平和島に設けることは、自動運転トラックの運用力の向上に寄与するとしています。

また、大田区などの自治体との情報共有や連携を強化することで、スムーズな社会実装の推進を図り、将来的には平和島が関東圏における自動運転トラックの主要な乗り入れ拠点としての機能を担うことを目指すということです。

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