8月31日をもって秋葉原の有名アミューズメントセンターでもある「GiGO秋葉原1号館」が閉館します。
街の変遷を見守り続けたゲームセンター2025年7月15日、GENDA GiGO Entertainmentが運営するアミューズメント施設「GiGO秋葉原1号館」が、施設の定期建物賃貸借契約の満了に伴い、8月31日をもって閉館することが発表されました。
GiGO秋葉原1号館(斎藤雅道撮影)
同店は1992年10月、「ハイテクランド・セガ シントク」としてオープン。その後、「ハイテクランド・セガ秋葉原」、「クラブセガ秋葉原」、「セガ秋葉原1号館」、そして「GiGO秋葉原1号館」と名称を変えながらも、30年以上にわたり秋葉原駅前のランドマークとして親しまれ、街の変遷を見守り続けてきました。
閉館を間近に控えた現在の同店は、1~4階に「ジャンプ」系をはじめとする人気版権のプライズ(景品)が並ぶクレーンゲームを中心に展開しており、訪日観光客を意識した“インバウンド向け”の店舗というイメージが強まっています。
一方、5階は音楽ゲームの専用フロアとなっており、「洗濯機みたいな音楽ゲーム」としても知られる「maimai でらっくす」の筐体が16台設置されています。さらに、6・7階には「ガンダムアーセナルベース」や「アイドルマスターツアーズ」など、国内ゲーマー向けのトレーディングカードアーケードゲームも充実しています。
秋葉原で最多のエクバ2設置数そして、特に同店の象徴的存在となっているのが地下1階です。ここには「ガンダムエクバ2」の略称で親しまれる「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2」シリーズの筐体が、なんと50台も設置されています。

店内所狭しと並ぶクレーンゲーム筐体(斎藤雅道撮影)
スタッフによれば、この規模は秋葉原内では最多であり、都内でもトップクラスとのこと。そのため、このゲームをメインでプレイする“ガンダム勢”の間では、「大集会所」として広く知られています。
撮影当日には、新バージョン「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 インフィニットブースト」が稼働して間もないタイミングで、プレイヤーの一人は「まだ稼働開始したばかりなのに、なくなるなんて寂しいです」と話していました。
なお、同シリーズは家庭用やPC向けに完全移植されたことがないことで知られており、プレイするにはアーケード施設に足を運ぶ必要があります。中でもGiGO秋葉原1号館は筐体数が非常に多く、同じゲームを愛好するプレイヤー同士の交流の場としても貴重な存在でした。
この「エクバ2」筐体が、同社が運営する秋葉原2号館・3号館・5号館や、都内の他店舗に移設される可能性について広報担当に確認したところ、「今のところは未定となっています」との回答でした。
かつて「セガ秋葉原1号館」時代には、6階に「バーチャファイター5 ファイナルショーダウン」の筐体がエクバ2同様に多数設置されていましたが、現在、同シリーズがプレイできるのは、同階に設置された「ALL.Net P-ras MULTI3(オールネットプラスマルチ3)」2台のみ。時代の移り変わりを感じさせます。