看板すらありません

 海鮮や餃子店などが軒を連ね、正直どれを食べればいいか分からなくなってしまうほどレストランが多い「JR静岡駅」。この片隅に“コスパ最強の朝食”が食べられるお店を偶然発見してしまいました。

そしてその店舗は、なにも知らなかったら「確実に食堂とはわからない」風に設置されています。今回、実際に行ってみました。

【画像】えっ…これが「静岡駅のこっそりすぎる食堂」の全貌&激ウマカレーです

 そのお店は平日のみの営業で、朝7時から13時30分まで営業しています。この店舗、本来はJR東海の社員食堂として設置されているものです。そのため、一般的なレストランや食堂のように看板は掲げられていません。昼のピーク時間(11時50分から12時20分まで)は社員の方が優先となるのですが、そのほかの時間は一般利用が可能です。実際に筆者が訪れたときも、地元の人らしき方々の姿も見かけました。

 その性質上店名の公表は控えますが、かなり安い金額で朝食をいただけます。メニュー例はご飯が180円、お味噌汁80円、焼き魚や煮魚、炒め物などの「大皿」が180円、野菜類などの「小皿」が80円で、このほかカレーライスやうどんなどもいただけます。「大皿」「小皿」はカウンターに並べられているなかから自由に取ることができる方式で、まさに“社食スタイル”のお店です。

 今回筆者はカレーライス(450円)と「大皿」のナスと鶏肉を炒めたメニューをチョイスしました。

実食したら「想定してた味だけど想定外」だった

 まず見て驚くのは、ルーの量がとても多いことです。

今回「大皿」を頼んだのは、カレーライスを食べるときにルーが少なく、ご飯をどう食べるか迷ってしまうことが多いので、そのフォローのためだったのですが、ここのカレーライスはそれだけでも十分“黄金比率”が保てるどころか、むしろルーが「大盛レベル」でした。ちなみに、ライスも決して少ないわけではなく、しっかりと一人前です。

 カレーは黄色みがかった色合いで、中のお肉はチキンです。味は中辛の家庭的なもので、「そう! こういうのが食べたかったんだよ!」とノスタルジーに浸れます。誰もが「おいしい」と思える味でありながら物足りなさは一切感じず、さらにルーを多めにいただけるのでパンチも十分。正直、巷のオシャレカレーより筆者はこちらが”推し”です。

 今回大皿にナスと鶏肉の炒め物を選んだのは、カレーと混ぜても相性が良さそうだったためです。こちらもしっかりとパンチが感じられるもので、そのままご飯と食べても最高なおかずです。そして後半に炒め物をカレーにインし、さらに卓上の七味をかけ、「なんちゃって夏野菜カレー」にします。最高です。朝食だというのに、危うく「追いカレー」をしてしまいそうでした。

 こんな美味しい朝食を食べられるJR東海のスタッフのみなさんが羨ましいと思いつつ、お店を後にします。

ぜひ、今後も可能な範囲で一般人が食べられる時間を設定していただきたいと思います。ちなみに、カレーは想定よりスパイスがしっかり効いていたようで、食べ終わった後はしばらく滝汗が止まりませんでした。

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