渋谷マークシティにある高速バス、リムジンバスターミナルの待合所がリニューアル。更衣室や充電スポットの新設などが行われました。
2017年1月19日(木)、東急バスと(株)渋谷マークシティが運営する「渋谷マークシティバスターミナル」の待合所が新装オープンしました。
スマートフォンの充電などが可能な「渋谷マークシティ」のバスターミナル。「渋谷エクセルホテル東急」にも直結(2017年1月19日、乗りものニュース編集部撮影)。同バスターミナルは、渋谷駅付近の複合施設「渋谷マークシティ」5階に位置。2017年1月現在、羽田空港および成田空港とのリムジンバスに加え、北は山形県酒田地区から南は愛媛県今治地区までの各所を結ぶ高速バスが毎日199便、発着しています。

新装のバス待合所は、従来と比較し床面積が約3倍に拡張され、着席定員も2倍に。パソコンの利用やスマートフォンの充電などが可能なコンセント、USB充電スポットも設置されています。東急バスによると、「外国人のお客さまはUSBのご利用が中心ですが、日本人の、特にご年配の方は通常のコンセントのご利用も多いので、そうした方を想定して両方を併設いたしました」とのこと。また待合所には、夜行バス乗車前などの利用を想定し、靴を脱いで上がれる台を備えた更衣室も新設されました。
ロックもできる無料の簡易荷物置き場も用意待合所には、「実は手作りなんです」(東急バス)という、ワイヤーとダイヤルロックを組み合わせた簡易荷物置き場も用意。

またこの3月にも、日英中韓4か国語に対応した発車案内板や自動券売機が設置される予定。日本語のアナウンスを読み込ませると、それに対応した各国語のテキストを表示するスマートフォン用アプリ「おもてなしガイド」を活用したバスの発着案内や、運行情報の提供も行われます。

「おもてなしガイド」を開発したヤマハの担当者によれば、この「おもてなしガイド」はアナウンスされた音声をリアルタイムに翻訳するのではなく、あらかじめ用意されたその音声に対応したテキストを表示する仕組みながら、「次の便は20分遅れる」といった不測の事態にも対応できるとのこと。そしてこの「音のユニバーサルデザイン化支援システム」を、「いずれは全国へ普及させたい」と言います。
いくつかある都内高速バスターミナル 渋谷のほかにないポイントとは?「東京2020オリンピック・パラリンピック」の開催を控え、渋谷を訪れる旅行者、特に訪日外国人のさらなる増加が今後、予想されるなか、渋谷マークシティの田川 稔社長は、現在発着しているバス路線がまもなくひとつ増え20路線になることにふれつつ、将来を見据えた今回のリニューアル、およびバスターミナルの拡充が「渋谷の価値を高めるものになる」と話します。
東急バスの山口哲生社長も今回のリニューアルについて、「訪日外国人が増加する将来を先取りしたもの」と位置付けました。

また、複合施設「渋谷マークシティ」の5階にあるこのバスターミナルについて東急バスの担当者は、「新宿や八重洲などに比べ発着本数などの規模は控えめですが、ここはショッピング、オフィス、ホテル、グルメが1か所にそろっており、駅へも直通しています」とアピールポイントを挙げます。
「待合所のリニューアルで受け入れ態勢が整いましたので、これを機にPRできれば」(東急バス)
ちなみに、「渋谷マークシティバスターミナル」がビルの5階にある理由は、「ここへ至るアプローチ通路の一般道側入口が、おおむね同じ高さの道玄坂上付近にあるため」(東急バス)です。
【図表】渋谷マークシティから高速バスでどこへ行ける?
