開発開始からわずか8週間で空へ

 三菱重工業は、無人機に搭載するAI「ミッション・オートノミー」の開発で、飛行実証に成功したと発表しました。注目すべきは、AIの開発から実機への搭載、そして飛行までの一連のステップを、わずか8週間という短期間で完了させている点です。

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 この開発は2025年9月に開始されました。AIの学習、シミュレーションによる評価、そして実機に搭載するハードウェアで動作を検証する「ハードウェア・イン・ザ・ループ試験」を経て完成したAIは、同社の無人機「ARMD(Affordable Rapid-prototyping Mitsubishi-Drone initiative)」に搭載されました。

 飛行実証は、同年11月7日に茨城県稲敷郡のテストフィールドで、12月18日には群馬県太田市のテストフィールドでそれぞれ実施され、いずれも成功を収めています。

 これほど迅速な開発が可能だった背景には、アメリカのシールドAI社が提供するAI開発環境「Hivemind Enterprise」の活用があったといいます。

 三菱重工によると、従来の開発では、複数のオープンソースプロダクトを活用して各種試験や評価を実施する環境の構築や維持に、多大な労力を要していました。今回「Hivemind Enterprise」を活用したことで、そうした手間が省かれ、ミッション・オートノミーというAIの開発そのものに注力できる体制が整ったとしています。

 同社は、このミッション・オートノミーについて、日本の無人機運用を決定づける重要な技術であり、国産化が不可欠だと説明しています。今後はシールドAI社との連携をさらに強化し、開発を一層加速していく方針です。

 ちなみに、シールドAI社は防衛関連の無人機開発でも知られており、同社製の垂直離着陸型の無人機であるV-BATは、海上自衛隊においてすでに導入されています。

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