首都高のおもな渋滞ポイントのひとつ、堀切JCT~小菅JCT間の内回りが2018年2月25日に3車線から4車線へ拡幅されました。6号向島線とC2中央環状線の合流・分岐がスムーズになったといいますが、どのように変わったのでしょうか。
首都高C2中央環状線の堀切JCT~小菅JCT間内回りが、2018年2月25日(日)午前5時に従来の3車線から4車線へ拡幅されました。
C2内回り、堀切JCT手前。首都高のおもな渋滞ポイントのひとつだったが、4車線化でどう変わるのか(2017年12月、乗りものニュース編集部撮影)。
この区間は、堀切JCTで6号向島線が合流後、わずか600mほど先の小菅JCTで6号三郷線が分岐します。加えて、このあいだには小菅出口も分岐しています。
4車線化前の2月23日(金)時点で、首都高速道路によると「短い区間のなかに合流・分岐があるため、交通流が交錯し、時間帯により渋滞が発生しています」とのこと。この時点で同社ウェブサイトでもおもな渋滞箇所のひとつとして挙げられており、この区間を先頭に、C2内回り、6号向島線とも平日は11時から21時のあいだに混雑が発生しているとされていました。

堀切JCT~小菅JCT間の位置(画像:首都高速道路)。
今回の事業では、高架構造となっている内回りの橋げたを、綾瀬川側へ最大3.4m拡幅することで、車線増設を可能にしました。あわせて、小菅出口が分岐する地点を小菅JCT側へ約90m移設しています。
首都高速道路はこの4車線化により、「合流部の車線減少が解消され、スムーズに車線変更ができるようになります」といいます。具体的にはどう変わったのでしょうか。
従来の構造では、それぞれ片側2車線のC2と向島線が堀切JCTで合流すると、「2+2=4」とはならず、3車線となっていました。これによりC2から三郷線(常磐道方面)、C2からC2(東北道方面)、向島線からC2(東北道方面)、向島線から三郷線(常磐道方面)と、どの方向へ向かう場合でも(加えて小菅出口を利用する場合も)車線変更が必要になることがあり、交通流が交錯することが渋滞の大きな要因でした。

改良前の堀切JCT~小菅JCT間(内回り)。C2は小菅出口の手前で車線が減少していた(画像:首都高速道路)。
4車線化後は、向島線からC2(東北道方面)へ通じる2車線、C2から三郷線(常磐道方面)へ通じる2車線が並列しました。たとえば向島線からC2(東北道方面)へ向かう際や、C2から三郷線(常磐道方面)へ向かう際に、堀切JCTに入る段階でそれぞれ右車線を走っていた場合、これまでは車線変更が必要でしたが、拡幅によりそのまま直進が可能に。首都高速道路によると、これにより渋滞緩和だけでなく、事故の減少も期待されるとのことです。この区間では2016年度に、車両接触事故が53件、追突事故が24件発生していました。

4車線化のイメージ。交通の流れがスムーズになる(画像:首都高速道路)。
なお、今回は内回りの4車線化ですが、外回りについては2001(平成13)年に4車線化されています。
この堀切JCT~小菅JCT間内回りの4車線化は、C2と5号池袋線が合流・分岐する板橋JCT~熊野町JCT間の4車線化や、C2と7号小松川線を連絡する小松川JCTの新設などとともに行われる「中央環状線機能強化事業」のひとつです。