JR九州に約3年半ぶりとなる新しい観光列車(D&S列車)が登場。名称は「36ぷらす3」で、5日間かけて九州のすべての県を巡ります。
JR九州は2019年11月21日(木)、新しい観光列車(D&S列車)「36ぷらす3(さんじゅうろく ぷらす さん)」を2020年秋から運行すると発表しました。
787系電車を使った新しい観光列車「36ぷらす3」のイメージ(画像:JR九州)。
JR九州で「D&S列車」が誕生するのは、肥薩線を走る特急「かわせみ やませみ」以来およそ3年半ぶりです。
同社は列車名の「36」について、「世界で36番目に大きい島、九州を巡る5つのルートに、九州を楽しむ35のエピソードをぎゅーと詰め込んでおり、全コースを楽しんでいただくことで、お客さまに“36番目のエピソード”を語っていただきたいという想いを込めて命名」したといいます。
「ぷらす3」は、この列車を通じて「驚き、感動、幸せ」を届け、「お客さま、地域の皆さま、私たち」でひとつになることで『39(サンキュー!)=感謝の輪』を広げていきたい」という気持ちを込めたとしています。
コンセプトは「九州のすべてが、ぎゅーっと詰まった“走る九州”といえる列車」です。九州のローカル色を「ぎゅーと詰め込む」ことで、利用者に「九州をもっと知りたい」と感じてほしいといい、「世界一長距離を環状運転する電車」であることをひとつのきっかけとして、「世界一楽しい和・輪」を地域の人たちと一緒に描きたいという想いを込めているといいます。
木曜に博多を出発、5日かけて九州一周「36ぷらす3」は、博多駅を木曜に出発し、次の月曜まで九州7県を5日かけて周遊します。各日の運行ルートは次のとおり。記載の駅(門司港を除く)で乗降が可能です。
・1日目(木曜):博多→熊本→鹿児島中央(肥薩おれんじ鉄道線経由)
・2日目(金曜):鹿児島中央→宮崎
・3日目(土曜):宮崎空港・宮崎→大分・別府
・4日目(日曜):大分・別府→(門司港経由)→小倉→博多
・5日目(月曜):博多→佐賀→長崎/長崎→佐賀→博多
列車は日中の時間帯に運行。年間45週程度の運転が計画されています。JR九州が運行する豪華寝台列車「ななつ星in九州」とは異なり、各日単位で乗車が可能です。
車両は特急「かもめ」「きらめき」「にちりん」「きりしま」などに使われている787系電車を使います。6両編成で全車両グリーン車になりますが、宿泊設備はありません。定員は100人程度の予定です。また、かつて787系で営業されていたビュフェが復活します。
デザインは787系や「ななつ星in九州」などを手掛けた水戸岡鋭治さん(ドーンデザイン研究所代表)が担当。外観はグレーから黒に変わります。
昼食をセットにしたランチプランと、ランチを伴わないきっぷのみの販売が検討されています。そのほか、運転する日や時刻、サービス概要などは、詳細が決まりしだい順次告知されます。