JR九州が新しい観光列車(D&S列車)「36ぷらす3」の車内レイアウトを発表。787系電車6両を使用し、全車グリーン車とします。

座席のほか2・4・6人用個室、ビュフェ、車内イベントなどに使う「マルチカー」を設定します。

「36ぷらす3」は全車グリーン車

 JR九州は2019年12月20日(金)、新しい観光列車(D&S列車)「36ぷらす3」の車内レイアウトを発表しました。

 この列車は2020年秋に運行開始予定。「九州のすべてが、ぎゅーっと詰まった“走る九州”といえる列車」をコンセプトに、九州7県を5日かけて周遊します。

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観光列車「36ぷらす3」3号車ビュフェのイメージ(画像:JR九州)。

 車両は特急「かもめ」「きらめき」「にちりん」「きりしま」などに使われている787系電車を使います。6両編成で全車両グリーン車です。デザインは787系や「ななつ星in九州」などを手掛けた水戸岡鋭治さん(ドーンデザイン研究所代表)が担当。外観はグレーから黒に変わります。

 1号車から3号車までは個室、5号車と6号車は座席タイプの客室になります。3号車には17年ぶりにビュフェが復活します。4号車は車内での体験イベントなどを行う「マルチカー」として使われます。

「36ぷらす3」各車両の特徴

 車両ごとの特徴は次のとおりです。

●1号車(4人用グリーン個室4室)
 既存のグリーン個室1室に加え、4人用個室3室を新設。パーテーションの高さを抑え、明るく開放的な空間になります。格天井を採用します。

●2号車(6人用グリーン個室3室、車いす対応座席あり)
 JR九州では初めての6人用個室を3室設置。1号車同様、パーテーションの高さを抑え、明るく開放的な空間にするとともに、格天井を採用し、モダンな車内イメージを想定しています。

●3号車(2人用グリーン個室6室、ビュッフェ)
 従来のセミコンパートメントを2人用個室にリニューアル。ビュフェは、1992(平成4)年運行開始当時のドーム天井を活かし、明るく活気ある空間づくりを行うといいます。新たに厨房的なスペースを併設し、車内の昼食の提供準備に活用します。

新観光列車「36ぷらす3」JR九州初の6人個室 ドーム天井のビュフェ復活 787系で7県周遊

観光列車「36ぷらす3」4号車「マルチカー」のイメージ(画像:JR九州)。

●4号車「マルチカー」
 乗客の共用スペースになるほか、カウンターで商品や特別な飲料の販売などを実施。また、客室乗務員の案内による体験メニューも検討されています。

●5号車(グリーン席30席)・6号車(同27席)
 現在の4列座席を3列に変更。加えて座席は現在のものより大型のものを検討しています。

「36ぷらす3」は博多駅を木曜に出発し、次の月曜まで5日かけて九州を周遊します。JR九州が運行する豪華寝台列車「ななつ星in九州」とは異なり、各日単位で乗車が可能です。日中の時間帯に運行します。宿泊設備はありません。年間45週程度の運転が計画されています。

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