横に長い車両用の信号機は一般的に、左から「青・黄・赤」の順で灯火が並んでいます。ところが海外では「赤・黄・青」と、赤と青の位置が逆のパターンも。

その色の配置には、納得の理由がありました。

横長の車両用信号機は「赤がいちばん右」

 横に長い車両用の信号機は一般的に、左から「青・黄・赤」の順で灯火が並んでいます。ところが海外では「赤・黄・青」と、赤と青の位置が逆になっていることも。なぜ色の配列が異なるのでしょうか。

 その理由は、日本が「左側通行」であることが関係しています。信号機メーカー大手、コイト電工の持株会社KIホールディングス(横浜市戸塚区)は、次のように話します。

車道の信号機「赤がいちばん右」な納得の理由 「左」だと確かに...の画像はこちら >>

横型の車両用信号機では、赤灯が向かって右側に配列されている(画像:写真AC)。

「左側通行のため、赤をなるべく道路の中央寄り、つまり右側にするという考え方です。それより左に赤があった場合、街路樹などで隠れてしまうリスクがないとは言い切れません。どのようなことがあっても、赤が見えていればクルマは停まる、停まっていれば事故は起きない、というわけです」(KIホールディングス)

 右側通行の国で横向きの信号を採用しているところでは「左側が赤」の場合もあり、たとえばカンボジアなどでは、青と赤が逆に配列されたコイト電工製の信号機も見られるといいます。

 ちなみに、縦型の信号機の場合は、3色の車両用、2色の歩行者用信号とも、「いちばん上が赤」と法令で決められています。ある信号機メーカーOBによると、上のほうが周囲の風景に紛れにくく、視認性がよいためだそうです。

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