大小様々な魚種を育む宮崎の波状岩地帯。今回はその豊穣の恩恵に授かろうと、戸崎鼻灯台下にてフカセ釣り&ルアー釣行。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・楢崎人生)
戸崎鼻灯台下でフカセ釣り
2020年9月17日。宮崎の波状岩地帯では北部にあたる、戸崎鼻灯台下へ赴いた。まずはオキアミを使ったフカセ釣り。ターゲットはメジナをメインに想定し、魚影の濃いクロダイ、さらにはシマアジ、カンパチといった青物の若魚が交ざる可能性に期待してサオを出す。
今回はサイズよりも数と魚種を稼ぐため、波の打ち付けるような潮表ではなく、ある程度水深がありプール状になった場所に座を構える。コマセをまくと予想通りにメジナやイシダイの幼魚が水中で賑わっている。これは期待できそうだ。魚がわいているタナよりやや深めにウキをセットして釣りを始める。

フカセで小メジナ連発
魚の活性が高すぎて仕掛けが馴染む前にウキが消し込む。釣れるのは手のひらから足の裏サイズのメジナだ。ウキが着水して3秒もじっとしていない。コマセをまく場所をずらしたりハリの近くにオモリを加えたりするなどの策を講じるも、全て小メジナが食ってしまう。
よく観察するとメジナ以外の魚種もかなり集まっているようだが、メジナの活性に気圧されてか潮下に流れたコマセをつついている。そして釣れ続く小メジナ。

ヒラスズキ釣りに転戦
「このまま釣れば100匹以上は釣れるだろうけど、サイズも望めないし他魚種も釣れなさそうだ。」釣れてはいるが納得のいかない展開に複雑な心中。移動も考えたが、サオを出したい場所はイシダイ釣りの方々が入っている。
考えた末にルアーでのヒラスズキ釣りを試すことにした。この日はサラシが少ない上に水温は27度もあり、ヒラスズキを狙うにはあまりにも厳しい状況だ。だが厳しいなら厳しいなりの釣り方で結果を出すのが釣り師の妙というもの。
サラシの少ない時はトップウォータープラグを使った水面の釣りや、ルアーのサイズを落とすとヒラスズキの反応を得られることがある。今回は小型のミノーでテンポよく探っていくことにした。
40cm級ヒラスズキをキャッチ
潮位が低下するにつれて、少しサラシも発生し始めた。めぼしいサラシを2、3投ずつ打っていくと40cmほどのヒラスズキが食ってきてくれた。オフシーズンと言っても過言ではない時期に釣れた値千金の嬉しい1匹だ。
海釣りでは急にボイルが発生したり、青物が目の前まで回遊してきたりすることは珍しくない。海で釣りをする際は邪魔にならなければルアータックルを持参することをお勧めする。

鬼の洗濯板はイシダイも有望
宮崎の波状岩地帯で最も人気のあるターゲットはやはりイシダイだ。当日も多くの人がイシダイ釣りに興じていた。私の目の前で2kgオーバーの良型を釣り上げた方もいらっしゃった。
触発されて後日イシダイを狙ったが、何事も泣く納竿となったのはまた別の話だが、鬼の洗濯板はイシダイの魚影が濃いことは間違いない。独特な地形の岩礁地帯ゆえに根掛かりが多く、ポイントの良し悪しも顕著に出るが、通い詰めることが釣果に繋がる「いぶし銀のような釣り場」でもある。
5kgを超えるようなイシダイを自分も鬼の洗濯板で仕留めてみたいものだ。

波状岩の豊かさを満喫した1日
サイズは小さいものの数え切れないほどのメジナと季節外れのヒラスズキを釣り上げ、目の前では良型のイシダイまで上がった。メジナもヒラスズキもイシダイも、秋が深まるこれからが本格的なシーズンとなる。
沖磯に優るとも劣らぬ魅力を持つ宮崎の波状岩地帯。市街地から程近い場所で豊かな自然の恵みを受けることができる。この豊穣が永久に続くことを願ってやまない。
波状岩地帯での注意点
遠浅の岩場である鬼の洗濯板は、潮が満ちると完全に水没してしまう場所もある。水没しないにしても、満ちてきた潮が岩と岩の間に集められて激流となって転倒させられたり、背丈を超える深さの潮溜まりに落ち込んで思わぬ怪我につながる可能性がある。
波状岩地帯で釣りをする際は、潮の干潮・満潮の時間を把握しておき、波やうねりと同様に潮位に注意しながら安全な釣りを心掛けてほしい。

<楢崎人生/TSURINEWS・WEBライター>
▼この釣り場について戸崎鼻灯台下
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