東北では、いよいよアイナメのスポーニングシーズン。細分化されたロックフィッシュタックル選びに悩んでいる方へ、筆者が使用しているタックルを例に紹介します。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・川島浩平)

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東北エリアのアイナメ釣り

アイナメは、岩礁帯や漁港などのマンメイドストラクチャーを棲処とし、甲殻類やベイトフィッシュ、イカ、タコ、ゴカイなどを捕食する魚です。東北・北海道では一升瓶と言もわれる、50cmを超えるビッグサイズも狙うことができます。

ルアーフィッシングでは食性に訴えるマッチザベイト、反射的に反応させるリアクションなど釣り幅は広く、バスフィッシングにも似たゲーム性の高いターゲットです。

【東北2020冬】アイナメゲーム攻略 タックル&ワームの使い分けとは?
アイナメはゲーム性の高いターゲット(提供:WEBライター・川島浩平)

アイナメ釣りは、ボート、磯、防波堤からと大きく3種類の場所から狙うことができ、それぞれから岩礁帯の根や岬周り、ワンドエリア、ブレイク周り、テトラや漁礁、敷石などのマンメイドストラクチャーを狙います。

ボートから沖の根の際をバシバシ狙うスタイルは、ロケーションを含めロックフィッシングの醍醐味といえるでしょう。これから説明するシーズナルパターンと合わせて、様々なシチュエーションで楽しむことができるのも人気の理由です。

アイナメの行動パターン

では東北エリアにおけるアイナメの行動パターンを紹介します。

初冬は産卵期

冬は、アイナメの産卵(スポーニング)期。夏の高水温期、水温の安定するディープエリア(およそ20m以深)へ移動していたアイナメは、水温が下がり始める10月ごろから第一陣、第二陣と数回に分かれ、スポーニングを意識した行動を始めます。

エサ場となるディープ隣接のミドルエリア(およそ10~20m)、そしてスポーニング場となるシャローエリア(およそ10m以浅)へと大潮などのタイミングで移動し、スポーニングを行います。大型の個体からスポーニングを意識した行動をとる傾向がみられます。

そして、スポーニングが終わると、オス・メスで別々の行動となり、体力を消耗したメスは少し深場へと移動し、休息や捕食を行い、体力の回復に努めます。それとは対照的に、オスはエサをほとんど食べず、スポーニング場で卵を守る行動をとります。鮮やかな黄色になるのも、この時期です。

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初冬はスポーニングの時期(提供:WEBライター・川島浩平)

シーズナルパターン

スポーニングは、およそ1月いっぱいで終わり、2月以降の厳寒期となると、水温の安定しているディープエリアへと移動します。その後、もう一つの最盛期となる初夏にかけ、水温が上がり始めるGWごろからベイトフィッシュの動きに合わせてミドル~シャローエリアへと移動してきます。

この時期は、スポーニング期とは反対に、エサを食べるために動く時期であり、引きも力強く、食べてもおいしい時期となります。高水温期の8月以降になると、またディープエリアへと移動し、先に説明したスポーニング期へと移ります。

初冬のタックル&ルアー

続いて、初冬の東北アイナメゲームで使用するタックルとルアーを紹介します。

推奨タックル

シーズナルパターンで紹介したように、シーズン初期となる初冬は、ディープ、ミドル、シャローと個体により様々なエリアにアイナメが点在する時期となります。また、陸っぱりでは、できる限りタックル数を抑えたいものです。

そこで、私が選択するのは、スピニングタックル。長さが”8~9ft”、ルアーは重さ”7~28g”を使用できるものです。1本でその時の様々な状況に対応できる、使いやすいモデルといえます。

筆者の参考タックル

私が使用しているロッドは、「ロックフィッシュボトムパワーオーシャン RPO86XHS2」。ロックフィッシュ狙いでは使用範囲が広いレングス設定であり、適正ウエイトも10~40gと広く、近距離から遠投もこなせるバーサタイルな1本です。

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著者のタックル(提供:WEBライター・川島浩平)

ロッド:ロックフィッシュボトムパワーオーシャンRPO86XHS2(ノリーズオーシャン)
リール:ヴァンフォード2500SHG(シマノ)
ライン:PEライン0.8号(リーダー:フロロカーボンライン16lb)

使用するルアーの種類

先述した通り、アイナメは甲殻類やベイトフィッシュを捕食することから、エビ・カニの甲殻類を模した”ホッグ系”、ベイトフィッシュを模した”シャッド系”、その中間でどちらにも合わせやすい”グラブ系”のワームが、アイナメゲームでメインとなります。

おすすめワーム”ホッグ系”

・エコギア バグアンツ
・エコギア ロッククロー

これらの甲殻類を模したホッグ系は、エビやカニなどの動きを意識して、リフト&フォールやステイアクションで、根や海藻周りなどをタイトに狙うと効果的です。砂地のエリアでは、シャコなどを食べていることもあるので、そういった場所ではズル引きでハマることも。

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ホッグ系ワーム(提供:WEBライター・川島浩平)

おすすめワーム”シャッド系”

・エコギア グラスミノー
・エコギア パワーシャッド

まさに魚と言ったシルエットのシャッドは、ベイトフィッシュが入っている状況下で強いワーム。ただ巻きやリフト後にロッドを立てたままフォールさせるカーブフォールなどで使用すると効果的です。また、ハゼなどが多いエリアでは、小刻みなリフト&フォールやズル引きで使ってもバイトを得られますよ。

【東北2020冬】アイナメゲーム攻略 タックル&ワームの使い分けとは?
シャッド系ワーム(提供:WEBライター・川島浩平)

おすすめワーム”グラブ系”

・エコギア リングマックスパワーオーシャン
・エコギア キジハタグラブ
・エコギア ロックマックス

見た目からは、何に模しているの?となるグラブ系ですが、ホッグ、シャッドどちらの状況にも対応できる万能系です。特に側線が発達しているアイナメには、水を多くつかんで動かすリング系のリングマックスは王道中の王道。困ったときには、グラブ系をチョイスし、いろいろなアクションを試してみるといいでしょう。

【東北2020冬】アイナメゲーム攻略 タックル&ワームの使い分けとは?
グラブ系ワーム(提供:WEBライター・川島浩平)

安全なアイナメゲームを

おすすめのタックルを紹介しましたが、実は、身を守る「保護具」も重要なタックルのひとつなのです。

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保護具も重要なタックル(提供:WEBライター・川島浩平)

・落水したら足がつかないし、潮で流されるかもしれないから”ライフジャケット”を着た方がいいな。
・苔の生えたスロープは滑るから、”スパイクシューズ”を履いたほうがいいな。
・日差しが強いから、”帽子”や”サングラス”を着けたほうがいいな。
・冬は寒さで身体が縮こまり動きが鈍くなるから、”防寒着”を着たほうがいいな。

など、1度立ち止まり、危険予知をしてみませんか?

「たくさん釣ったよ」、「大きいのが釣れたよ」と帰宅後に、友人や家族と話したり、釣果を酒の肴においしい食事を楽しんだりすることも釣りの楽しみの一つです。

無事に家へ帰ることができるよう”必要に応じて”ライフジャケットやスパイクシューズ、帽子、サングラス、防寒着などを使用し、安全に釣りを楽しみましょう。

<川島浩平/TSURINEWS・WEBライター>

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