12月4日、第一五隆栄丸からアカムツを狙って北茨城沖へ。本命は2匹と渋かったものの、終了間際に大型のマゾイをゲットした釣行をレポートします。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・尾崎大祐)
北茨城沖でアカムツ釣り
3年前に開拓された比較的新しいポイント。タイトルでは北茨城沖としていますが、実際は福島県いわき市の四ツ倉沖。北茨城平潟港の第一五隆栄丸ではポイントまで1時間半程度かかります。以前は夏から冬場にかけての時期はマダラを中心に、メヌケ、中深場五目(メバル、小メヌケ狙い)、アブラボウズといった釣り物が主だったのですが、今年はマダラの調子がイマイチのようで、かわって夏からロングランで好調のアカムツが主になっているようです。
第一五隆栄丸では昨年より本格的に狙いだし、今年で2年目。船長の話によるとまだまだ開拓途中との事でしたが、今年は昨年に増して調子が良く、平日でも満席の日が続いている様子。人気の程が伺えます。
ポイントの水深は130~200m。昨年のパターンでは、シーズン序盤から中盤までは浅いポイントを中心に狙い、終盤戦は200m付近。水深や潮に応じてオモリを使い分けるので、予約時に必ず確認するようにしましょう。
アカムツタックル
竿はオモリ150号前後を背負えるもので、硬さはお好みで。リールはダイワで400~500番台。これにPEライン3~4号を300m程度巻いたもの。
関東の沖釣りフリークなら何となく察しがつくと思いますが、タックルは波崎沖の「カンネコ根」と全く同じ考えでOK、という事です。
仕掛け
仕掛けに関してもほぼ「カンネコ根」仕様と同じで良いのですが、北の海域ならではの嬉しいゲストが豊富なので、針数は2本よりも3本がおすすめ。常連さんの中には4本針でやられている方も見受けられました。
もちろん、サバが多い時は2本針が有利なのですが、オキメバルやマゾイ、大アジ、メダイ、アラ、青物等、下から2つ目以降の上針が有利なゲストがとても豊富な海域。また、ゲストで混じるマダラの雄は、雌に比べ浮いている事が多いので、もし10~11月の釣行で上の針にマダラが掛かったら…とても良い事があるかもしれません。
クーラーボックス
クーラーボックスは今回35Lを持参。アカムツ狙いの中深場釣りではこのサイズ前後で十分。因みにメバルや小メヌケ狙いの場合ではもうワンランク大きめがおすすめです。
エサ
その他、釣り座にまな板がおいてあるのですが、包丁はありません。釣ったサバで作る短冊は最高の特エサなので、包丁は是非とも持参したいところです。因みにホタルイカは船宿で1パック700円にて購入可能。

昨年ゲストで釣れた3kgのマダラ。こういう大物が掛かると400番台のリールではちょっと苦しいかも。

釣り方
特にこの海域での特別な方法はなく、基本底を狙ってゼロテンションキープ。アタリがなければ誘いを入れる、といったもの。ドラグは強すぎず、緩すぎず。
しかし、周りでオキメバルやマゾイが釣れだしたら話は別。底から少し上で群れている魚なので、すかさずオモリを底から2~3m切る、といった臨機応変な作戦も引き出しとして持っておくと良いでしょう。
1投目で本命アカムツ
4時半集合で5時出船。釣り座はくじ引きで右舷胴の間に決まりました。ポイントまでは約1時間半。周りには同じ北茨城の船の他、小名浜の船もいます。
そして船長の合図で1投目。因みに第一五隆栄丸のアカムツ船はその流しの1投目のみトモから順番に投入していく方式をとりますが、2投目以降は自由投入。釣り座がトモになったらちょっと忙しいかもしれません。
水深は140m。着底し糸ふけをとると、なんとすぐに本命っぽいアタリ!慎重に巻き上げると、27cmの本命でした。小型ですが幸先良いです!

サバの短冊が特エサ
しかし…後が続きません。サバ、サバ、そしてサバ。

周りで光物を付けた仕掛けで続けている方は相変わらずサバの猛攻に見舞われていますが、光物を外した私の仕掛けもなかなかアカムツは喰ってくれません。この後しばらく、着底と同時にモゾモゾアタリのユメカサゴに悩まされる事になりました。
周りではたま~にアカムツが上がっていましたが、盛り上がるには程遠い状況。そんなこんなでユメカサゴと遊んでいると、いつの間にかサバの気配がなくなっていました。
1.6kgマゾイ浮上!
サバの猛攻は終わったと判断し、仕掛けを新しくして再びケミホタルとマシュマロボールを装着。すると、そこそこ嬉しいゲストのムシガレイが上がり、立て続けに小型ではあるけれど2匹目の本命確保!周りでもたま~にではなく、ポツポツ本命が上がるようになっていました。
そして終了30分前、「ガクガクッ」とやや下品?なアカムツでもサバでもないようなアタリ。「メダイかな」って内心思いつつ、持ち竿で丁寧に巻き上げると、なんと裏本命のマゾイが浮上!

平潟の第一五隆栄丸に18回、小名浜の光勝丸に2回、この海域を主戦場としている船に20回乗りましたが(うち中深場は約半分)、マゾイを仕留めたのは今回が初めて。実はアカムツより希少価値の高いこの魚、個人的には大本命として毎度狙っていただけにすごく嬉しい1匹でした。

釣行の振り返り
全釣果。サバは7匹釣って45cm前後の3匹をお持ち帰り。

全釣果はアカムツ2匹、マゾイ1匹、ムシガレイ1匹、ドンコ1匹、ユメカサゴ7匹、サバ7匹(うちエサ用4匹)。色々釣れたのですが、この海域での釣果としてはちょっと寂しい限りです。
船宿の釣果情報にも「トップ4匹で喰い渋る」と書かれていました。実は後半戦、マゾイかメダイと思われるアタリでのハリス切れが2回ありました。こういう渋い日でのバラシは痛恨の一撃なので、次回はもうワンランク太めのハリス(6号→8号?)も準備しておこうと思います。
また、リールも400番台ではややきつい印象。基本、終始手持ちで釣りをする事を考えると、あまり重いタックルはいただけないのですが…次回に向けて要検討。
アカムツ料理に舌鼓
アカムツは小型であったため、家族の希望で2匹とも甘辛の煮つけに。

小型とはいえ、脂の乗りは良く、安定の美味しさ。マゾイも兜は同じ味付けの煮つけにしてみました。脂の乗り、身の締まり等、素晴らしく美味しい一品!アコウに似ていますが、更に上を行く印象です。
また、左の皿はお刺身、ナメロウ、湯がいた肝、皮、胃袋。もう、言うまでもなく美味しかったのですが、特記すべきは湯がいた皮。程よく弾力があって脂が乗り、旨味もあって100点満点の一品でした。

ムシガレイはちょっと手間がかかりましたが、甘辛のみぞれ煮に。低温でじっくり揚げれば、頭やヒレも美味しく食べられます。
ドンコは身を、ユメカサゴは丸ごとから揚げに。豪快にバリバリいきましょう!
そして…アカムツの口から出てきたウオノエもから揚げに。以前、TSURINEWSの記事で食べられる事を知り、見つけたら食べてみようと思っていました。
率直な感想は、「濃厚な味のテナガエビ」といった感じ。普通、食材の「濃厚」って大歓迎のイメージなのですが…こいつに限ってはあまり濃厚であってほしくなかったです!
<尾崎大祐/TSURINEWS・WEBライター>
▼この釣り船について第一五隆栄丸
所在:〒319-1701 茨城県北茨城市平潟町774−3
The post 北茨城沖でアカムツ釣り 本命苦戦も1.6kgマゾイ【第十五隆栄丸】 first appeared on TSURINEWS.