2月22日、この時期限定の脂を溜め込んだ豚のような寒サバ(豚サバ)と大型ヤリイカのリレー釣行へ。一回で二度おいしい思いができた釣行をお届けする。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・前島宣秀)

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第三新生合同丸でリレー釣行

千葉県鴨川漁港の第三新生合同丸は、ホームページのキャッチフレーズにある「鴨川での楽しい思い出作りを全力でサポートします」を地でいく乗合船で、船長の本多一統さんは元巻き網漁船の漁師。その探索船を改造した釣り船は高額なハイテク装置を搭載した大型船だ。

正直、外房の気性が荒い漁師とは思えないほど優しく、気が利く船長には大変失礼ながら驚いた。各座席にはクッション、フラッシャーサビキ用マグネット、灰皿、あて木、そしてコロナ終息を祈願した消毒液が置かれており、今回初めて訪れたが会計の時に袋に入った名刺、シール、ポイントカードを頂いた。ここまで至れり尽くせりの船宿はそうはない。

座席は予約順で選べるようになっており、集合時間に集まればいい。また、氷は1.5Lのペットボトル氷をいただけ、下船後にも必要であれば無料でいただけた。

脂乗り抜群「豚サバ」&「ヤリイカ」リレー釣り満喫【第三新生合同丸】
お世話になった第三新生合同丸(提供:WEBライター・前島宣秀)

当日のタックルと仕掛け

当日はリレー釣りということで、サバ用とヤリイカ用の2タックルを用意した。

豚サバ

サオ:ディープゾーンGS
リール:シーボーグ500JS
オモリ:200号
仕掛け:船宿特製フラッシャー8本バリ

脂乗り抜群「豚サバ」&「ヤリイカ」リレー釣り満喫【第三新生合同丸】
購入した船宿仕掛け(提供:WEBライター・前島宣秀)

購入した仕掛けは船宿特注とのこと。持参した北海道仕様のフラッシャーサビキと比較してみたが、色なのかもしくはハリスの太さなのかは謎だが、船宿特注仕掛けに完全な分があった。

正直、サバはなんでも動いていれば食ってくると思っていたが、どうやら突き詰めていくと逆にサバよけ対策があるのかもしれない。今後いろいろと試してみたい。

ヤリイカ

サオ:極鋭ヤリイカEX
リール: NEWシーボーグ300JL
オモリ:150号
仕掛け:ブランコとサバ除けの直結の二種類

この時期外房のヤリイカは胴長40cmを超す大型が多いので、巻上途中にバレを防ぐためにカンナは太い物を選ぶ必要がある。ただし、ダブルカンナは禁止されている。

脂乗り抜群「豚サバ」&「ヤリイカ」リレー釣り満喫【第三新生合同丸】
ヤリイカタックルと仕掛け(提供:WEBライター・前島宣秀)

丸々太ったサバが入れ食い

前日までは爆風だったが、現地解散覚悟で集まったのは9人の釣りキチであった。4時50分鴨川漁港を出発して1時間、勝浦沖の漁場に着いた。外房のうねりを覚悟しての釣行だったが、うねりもなくとてもラッキーであった。

2500万円以上をかけたという高性能ソナーには反応があるのだろうが、スマートフォンアプリ探見丸ではほとんど映っていない状況。150mから反応あるよとのことで実釣開始。

脂乗り抜群「豚サバ」&「ヤリイカ」リレー釣り満喫【第三新生合同丸】
釣り風景(提供:WEBライター・前島宣秀)

指示ダナに入ると、イカ釣りでは嫌なあの反応。

ガタガタとサオが揺れ始めたので、シーボーグ500JSのメカニカルブレーキをかけてフォールスピードを落とすと、ガタガタはさらに大きくなった。

今回持参したディープゾーンの硬いサオでも曲がるほどの重みを感じながら、パワーレバーは高速の28で巻いた。ゆっくり巻くと隣とオマツリするので高速巻きが必須だ。

脂乗り抜群「豚サバ」&「ヤリイカ」リレー釣り満喫【第三新生合同丸】
豚サバをキャッチ(提供:WEBライター・前島宣秀)

水面には連なる銀色、取込んだサバは丸々太った紛れもない豚サバ。今年は少ないと船長は言うが、落とせば大きさにはばらつきがあるが入れ食い状態。開始から二時間半、桶には特大から中、小まで様々であるが、50匹近い釣果であった。

サバ折りをしたいところだが、サメ除けのために血抜きは最後に全員でやるのが決まりなので守ってほしい。

脂乗り抜群「豚サバ」&「ヤリイカ」リレー釣り満喫【第三新生合同丸】
大小様々なサバを約50匹(提供:WEBライター・前島宣秀)

ヤリイカ釣りへ転戦

「さー、ヤリイカに行きましょう」と鴨川沖まで約一時間走ると、外房ヤリイカ軍団が集結していた。ヤリイカは基本底狙いであり、当日は160~200mラインをブランコで狙っていた。

ゆっくりサオをシャクリ上げるとクンクンとアタリ反応。パワーレバー18で巻き上げると、上がってきたのは胴長40cmオーバーの特大ヤリイカだ。ウネリをサオで回避しながらやらないとバレるので、キーパーにかけておくのは止めよう。

脂乗り抜群「豚サバ」&「ヤリイカ」リレー釣り満喫【第三新生合同丸】
ヤリイカは型が狙える(提供:WEBライター・前島宣秀)

その後スルメが交じり始めたので、筆者は直結に変更した。

これが当たったのか4点掛けまでではあったが数が伸びた。

途中、何度かハリが伸ばされるバレもあり単発中心であったが、ヤリイカ22杯のサオ頭。スルメは12杯で後半戦のイカは3時間で納竿となった。

手返しの重要性

胴つき仕掛けの鈴なりのサバは一気に取り込んでしまうとイト絡みしてしまい手返しが悪くなる。このため、筆者は余程の特大サイズが交じるか、横とオマツリしない程度に上から魚だけを取り込んでいくことにしている。

どうしても全てを取り込まなければならないような時には、仕掛けが重ならないようにしている。また、極力サバに触らないようにハリ外しの持参を忘れてはならない。

手返し良く時合いを逃さないことは大釣りへの一番の近道だ。

ただのサバではない

なんだサバか!と思っているそこのあなた。この時期のサバを食べたら毎週でも通いたくなること間違いなし!大きいマサバは当然であるが、小型でも豚バラ肉のように脂は乗っている。

味噌煮、塩サバ、みりん干し、そして何と言ってもしめ鯖。ひと口食べれば決して忘れることができない味だ。騙されたと思ってすぐに出かけよう。旬の時期は短い。

脂乗り抜群「豚サバ」&「ヤリイカ」リレー釣り満喫【第三新生合同丸】
脂が乗って美味な寒サバ(提供:WEBライター・前島宣秀)

<前島宣秀/TSURINEWS・WEBライター>

▼この釣り船について
第三新生合同丸
出船場所:鴨川漁港

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