4月最後の週末、江戸川放水路へ潮干狩りに行ってきました。ホンビノス貝の居所を探し広範囲を探った一日をレポートします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)
江戸川放水路で潮干狩り
今回探ったポイントはハゼ釣りで有名な江戸川放水路。実は1週間前に千葉側(東側)の河口付近を探ってみたところ、アサリはコンスタントに採れたものの、本命と目論んでいたホンビノス貝は1個しか見つけることができなかったので、別のポイントはどうかと思い東京側(西側)の行徳橋付近から河口にかけての約1.5kmを3か所に分けて探ってみました。
江戸川放水路の干潟は行徳橋に近付くほど河口に比べて泥の比率が多く、それによって酸素濃度が低くなり採れる貝は限定的。私の経験上では比較的生命力が強いオキシジミを中心に、河口付近で採れる個体よりもやや泥臭いホンビノス貝がポツポツといった印象。本来、ホンビノス貝を見つけるには河口付近に比べて苦戦を強いられる可能性が高いポイントなのですが、今年は果たして。

潮が引いている間に3か所を探る
今回、私の中では色々なポイントを調べてみたいという想いがあり、行徳橋付近から約500mおきに3か所のポイントを探ってみました。移動や準備等の時間を差し引くと、一つのポイントでできる時間は1時間弱。ややあわただしい潮干狩りが予想できたので、今回は効率的に行動するためにバイクを使用。少しでも移動時間を短縮する作戦です。
また、この周辺は河口付近に比べるとB級のポイントながら、交通の便においてはとても便利。近辺にコインパーキングが多くあり、コンビニも点在。地下鉄妙典駅からも近いので、電車利用にも最適。「やや泥臭い個体でもいいから、かる~くホンビノス貝を程々の量採りたい」という目的なら最適です。
持ち物など
バイクを使用したこともあって、今回持ち込んだ道具類は必要最小限。入れ物(クーラーボックス)は大きめリュックサックに収まる8Lサイズを選び、熊手、軍手、貝を入れるネット、タオル、アクアシューズ。
行徳橋付近から調査開始
潮が引き始めた干潟に繰り出し潮干狩りスタート。すぐに熊手を持った右手に「カツカツ!」といい手ごたえがあるのですが、予想通り採れる貝はオキシジミばかり。この近辺は特に泥の比率が高いらしく、オキシジミの格好の住処となっているようです。それでも今回はお土産として持ち帰ろうと思っていた獲物なので、しっかり確保。
採れたオキシジミは何と1時間弱で65個。そして引き上げ際に泥で汚れた貝を洗うと、1個ホンビノス貝が交じっていました(実はもう1個混じっていた)。厳しいシーズン、そして厳しいポイントで発見でき、感無量です。気分をよくしてこのポイントを後にします。

ポイント移動でホンビノス貝
今度はハゼボートの桟橋が点在する付近へ移動しやってみることに。ここは以前船宿の潮干狩り渡船を利用した際、「黒いホンビノスが欲しければあの辺でやってごらん」と教わったポイント。今年はどうかと気になっていたポイントの一つです。掘ってみると相かわらずいい手ごたえはあるもののオキシジミばかり。8Lのクーラーボックスは既に半分以上埋まっていたので、ここで採れたオキシジミは全てリリースすることにしました。
そしてちょっとずつ移動し探ると、何やら大物の手ごたえ。ようやく本命のホンビノス貝を発見。しかも大型!すかさず近くを掘ると予想通り立て続けに出てきて、このポイントで4個(帰宅後量ったらいずれも200gオーバー)追加に成功!本命は合計5個となりました。

最後は妙典橋付近で調査
干潮時刻を過ぎてしまったのでもう潮が満ち始めてきました。残り時間はあとわずか。この日最後のポイントでの調査開始です。ここは以前子供たちを連れて訪れ、ホンビノス貝で13Lクーラー満タンにした実績のあるポイント。期待して掘ってみます。
掘り始めての印象は上流部に比べ泥の割合が少ないこと。1日で数か所のポイントまわってみると改めて場所ごとに砂の質が違うことがわかります。その泥の比率が少ないこともあってか、オキシジミの数が極端に少なく……ちょっとつまらない。この頃になると疲れもたまってきて、さらにはオキシジミも少ないことでの「空振り」も重なり、自宅までのバイクの運転に黄色信号が灯り始める程疲労困憊。予定よりちょっと早いですが「もうそろそろ終わりにしようかな」って思い始めます。
そんなことを考えている時に「カツン!」と今日イチの手ごたえ!大きく、そしてこの付近では珍しい白いホンビノス貝が採れました。

最終結果と感想
既に文中で書かせていただいた通り、本命ホンビノス貝は何とか6個確保、ではなく7個確保。実はオキシジミの中にもう1個ホンビノス貝が紛れていました。
今季の厳しい状況を考えるとまずますの結果だと思いますし、大型が多かったのでクーラーボックス的にもお土産十分。また、ゲストのオキシジミは65個確保しましたが、リリース含めると軽く100個超えは確実。こちらは相かわらずの個体数でした。
率直な感想は…疲れました。やはり泥が多く混じる干潟での「掘る作業」は大変。翌日、腰と右手が酷い筋肉痛になってしまいました(汗)

今期なぜかホンビノス貝不調の江戸川放水路、帰り際に上げ潮の水辺を除くと2~3cmのハゼの幼魚でいっぱい。6月ごろからはじまるハゼ釣りは大いに期待できると思います。
下処理&料理
独特の生臭さがあり、しっかり砂抜きしたつもりでもそこそこ残ってしまうので、お土産としては敬遠されがちな江戸川産のオキシジミ。しかし、しっかり一晩以上砂抜き(泥抜き)してやってボイルし、貝を殻から取り除き、さらに軽く洗って残っていた砂と泥を取ってやればおいしい食材に変身します。やや濃いめの味付けにして頂きましょう。
またホンビノス貝については、泥地で採れる「やや泥臭い黒い個体」でも、海水にて長めにエアレーションしてやれば見た目がわずかですが白っぽくかわっていき、沖で採れるそれと同じようにおいしくいただけます。
更に裏技として、3時間から半日程度干すことにより旨味が格段に増し、塩気も軽減できるので時間に余裕があれば是非お試しを!

料理色々!
ホンビノス貝は素材の味を生かして酒蒸しに。大型のソレは食べ応え満点でとてもおいしいです。

また、オキシジミは(個人的には)素材の味を殺すイメージ?の料理に。
かき揚げ天ぷら、オーブンマヨネーズ焼き(おろしニンニクとパン粉も少々)、クラムチャウダーにしてみました。

クラムチャウダーは本来ホンビノス貝で作るものが本場北米の味なのですが、この日はあえてオキシジミにて。家族、特に子供達に大好評でおかわり連発です
<尾崎大祐/TSURINEWSライター>
▼この釣り場について江戸川放水路
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